(GMT)CORSAIRS☆HELLCATS Exclusive Rulebook 日本語訳ルール  本作「コルセア&ヘルキャット」は「ダウン・イン・フレームス(炎の翼)」シリーズの第4弾で、前作「Zero!(零戦)」の続編にあたります。  ここでは、先の大戦における太平洋戦域で、米軍が反攻を開始したガダルカナル以降の航空戦を扱っています。  戦いはガ島を皮切りとして、以後ソロモン諸島を飛び石作戦で攻め上がり、やがてフィリピンを経て、超重爆B-29による中国奥地成都を出撃基地とする冒険的な長距離爆撃行を幕間劇として、日米戦のクライマックス沖縄戦に至ります。  「コルセア&ヘルキャット」はあくまで前作Zero!の増補版であり、原則的に使用する内容物と空戦ルールおよびキャンペーンルールの全てはZero!に依存しています。しかし1942年中期から1945年の終戦までに登場した多くの新型機と様々な新局面― 新目標、新任務、新キャンペーンを再現する特別ルールが本作で追加されます。 注意!「コルセア&ヘルキャット」は、前作Zero!と合わせてでないとプレイできません。 ルール項目番号についての註: 「コルセア&ヘルキャット」のルール項目番号はZero!のルール番号にかみ合うように振られています。従ってZero!で設けられたルール番号の後に続く格好になっているものが多く、項目番号が飛んでいるように感じられるかもしれません。これらの多くがZero!に追加される新概念の兵器や戦術などを表しています。  なお本作で追加される全く新しい概念のルールは(例えば「神風特攻」)Zero!に振られたルール番号の後に続く形になっています。 2.0 「コルセア&ヘルキャット」の内容物: ・両面印刷された120枚の航空機カード ・4枚のアクションカード(フルスロットル) ・88個の駒 ・3枚の両面印刷されたキャンペーン・シート ・1枚の片面印刷されたキャンペーン・シート (それぞれ27.8×21.5センチの厚紙) ・4枚のキャンペーンゲーム記録シート ・1枚の両面印刷された「プレイヤ補助表/キャンペーン・リソース解説表」(43×21.5センチの見開きの厚紙) ・1冊のルールブック(Exclusive Rulebook) ―開封した際、これら内容物に損傷が見られるか、または不足していた場合、その旨下記のGMT社までご連絡ください。可及的速やかにお取り替えいたします―  GMTゲーム社 「コルセア&ヘルキャット」係 P.O. Box 1308 Hanford, CA 93232-1308 電話(800) 523-6111 www.gmtgames.com 17.0 キャンペーンゲームで使う新たな航空機:  「コルセア&ヘルキャット」では次の3タイプの新型航空機が追加されています。それは輸送機、夜間戦闘機、攻撃機の3種です。 17.4 輸送機 註:「コルセア&ヘルキャット」には純粋な意味での輸送機は登場しません。 しかしキャンペーンの一部として、爆撃機等が物資/人員輸送任務― 空中投下および空輸 ― を代行する事になります。便宜上その任務にあたっている航空機を「輸送機」と呼称します 17.41 輸送可能な航空機は、それぞれ積荷容量が記載されています。それは航空機カードまたは任務カードに記載されています。  この積載容量は、その機がどれだけの積荷を運ぶことができるかについて示し、空中補給および空輸任務を成し遂げた時に得られる勝利得点(VP)を決定するのにも用いられます。またそれら空中補給および空輸の成否がキャンペーンの展開に影響を与える事もあります。 17.42  輸送機は、全ての目的において中爆撃機に関するルールが適用されるものとします。 (例外:軽爆撃機を用いた空輸の場合は、軽爆撃機[ 17.1 ]に関するルールが適用されるものとします)。なお空輸任務で物資輸送中の軽爆撃機には「過重状態」[ 17.15 ]の罰則が適用されます) 17.5 夜間戦闘機 17.51 夜間戦闘機は、夜間任務にのみ使用できます。 17.52 夜間戦闘機には、ウイングマンは存在しません。常に単独行動です。 17.53 詳しくは夜間任務特別ルール〔27.3〕を参照して下さい。 17.6 攻撃機  米軍のみが有する攻撃/爆撃機(Attack Bombers)は、中低空専門(高(High)高度には上昇できません)の戦術的航空攻撃の為に特化された爆撃機を指します。  これらは米軍の中爆撃機(「コルセア&ヘルキャット」で追加されたB-25ミッチェルC-1とJ型/機銃による対地・対艦攻撃を任務とするガンシップに改造したタイプ)と、低空攻撃専門で特注した攻撃/爆撃機(A-20ハボックとA-26インベイダー)を指しています。これらAナンバーの爆撃機は本来ならば単発として開発されるべき機体でしたが、とりまく環境とダグラス社の強力な主張により双発高速爆撃機として活躍することになった特別の事情が存在します。 17.61 攻撃機には、中爆撃機としての通常の爆撃力に加えて、「機銃掃射力(STRAFFING)」が記載されています。  この機銃掃射力は、地上/海上目標に対する航空攻撃にのみ用いられ、決して空対空戦闘に影響を及ぼすことはありません。  機銃掃射力の行使には「機銃掃射〔21.7〕」に関するルールが適用されますが、攻撃機は「機銃掃射」に伴う2ラウンド目の対空射撃を免除されます(これは爆撃と同時に機銃掃射も行っている事を表します)。 註:Zero!においても、中爆撃機が増援(リソース)により「増加機銃(Package Guns)」を装備した場合に似たような効果を得られましたが、これはそれから発展したルールになります。 例示: B-25C-1攻撃機が、超低空(Very Low)で輸送船(Freighter)を襲いました。 攻撃機は最初に2枚の行動カード(1枚は水平爆撃として、もう1枚は超低空による追加分)を引いて、水平爆撃による結果を見ます。更にもう2枚追加でカードを引いて、今度は機銃掃射力による結果を求めます。 対する輸送船側は目標からの対空射撃として2枚のカードを引き、攻撃機に与えた損害と攻撃失敗の成否〔22.23〕を求めます。 ここで得られた攻撃失敗カードは、爆撃結果と機銃掃射結果の中で最良の結果カードをキャンセルします(爆撃と機銃掃射が同時に行われているので、その阻止は両者の結果を見て適用されるのです)。 17.62  空対地ロケット〔18.4〕を懸吊した攻撃機は通常の爆弾投下(爆撃力使用)と同時にロケット弾攻撃を実施し、更に同時に機銃掃射力を使うことができます。そしてそれらによる目標からの対空射撃は1ラウンドだけしか被りません。ただしこの場合ロケット弾のみによる攻撃ではないのでロケット射出攻撃による対空射撃の軽減〔18.42〕は適用されません。 17.63  これら攻撃機としての特典を除き、全ての目的で攻撃機には中爆撃機に関するルールが適用されます。 18.0 新兵装  「コルセア&ヘルキャット」では様々な新兵器が導入されます。  これらはその陣営の戦闘機または軽爆撃機に装備されます[ 17.15 ]。 18.4 空対地ロケット弾 18.41 特定の航空機(個々の航空機カード参照)は、爆弾の代わりにもしくはそれに加えて空対地ロケット弾を装備することできます(注:TBFアベンジャー雷撃機は、爆弾とロケット弾を同時に装備できますが、決して魚雷とロケット弾を同時に装備することはできません)。増援(リソース)としてロケット弾装備が可能となった場合、プレイヤの任意でいずれか装備可能な航空機の上にロケット弾カウンターを置くことができます。 18.42 対地ロケット攻撃は、爆撃/機銃掃射ステップにおいて機銃掃射と同様の手順で実施されます(以下の例外を除き)。 ロケット弾攻撃を行う航空機は、火力(Burst)に関わらず機銃掃射の解決の為には1枚のカードしか引けません(例外:ただし熟練パイロットのボーナス能力として「S(機銃掃射の名手)」〔19.25〕を持つ機は機銃掃射の結果カードを1枚追加で引くことが許されます)。 ロケット弾攻撃は、超低空(Very Low)または低空(Low)でのみ実施できます。ただしロケット弾攻撃では超低空による追加カードは貰えません。 ロケット弾攻撃では、1ヒットにつき目標に2損害を与えます(例外:掩蔽陣地(Fortified targets:27.9)に対するロケット弾攻撃)。 ロケット弾攻撃を受ける防御側は、ロケット弾攻撃を行った航空機に対して、目標からの対空射撃として引くカードを1枚減らされます(これはロケット弾攻撃がある程度離れた距離から、撃ちっ放しで行われる事を表しています)。 例示:低(Low)高度にいるF4Uコルセアが、日本軍の飛行場に対してロケット弾攻撃を行おうとしています。低(Low)高度では機銃掃射は行えませんが、ロケット弾攻撃は行えます。プレイヤは、ロケット弾攻撃の判定の為に1枚カードを引きます。もしそれがヒットであったなら、彼は飛行場に対して2ポイントの損害を与えることができます(ただし実際に損害を与えられるかどうかは目標からの対空射撃を解決してからです)。  これに対し防御側は、目標からの対空射撃を判定する為にカードを引きます。飛行場の目標シート3A下欄を見ると「目標からの対空射撃(Target)」は「3」とあり、爆撃ディスプレイで低(Low)高度からの水平爆撃を見ると「基本値」とあるので、通常ならそのまま3枚アクションカードを引いて結果を判定するのですが、ロケット弾攻撃なので1枚減らされて、2枚のカードを引くことになります。 18.43 ロケット弾と爆弾の両方を装備している航空機は、それらの使用にあたってそれぞれ別個の攻撃として解決しなければなりません。その際は攻撃機〔17.62〕を除き、それぞれの攻撃で目標からの対空射撃を被ります。 18.5 ナパーム(油脂爆弾) 18.51 増援(リソース)でナパーム弾搭載が許される時は、戦闘機または軽爆撃機に、通常の爆弾の代わりにナパーム弾を積ませる事ができます。  ナパーム弾の使用は通常の爆撃と同じ方法で、かつ同じ枚数のアクションカードを引いて解決されます。 18.52 ナパーム弾は、掩蔽壕目標(Fortified targets:27.9)が持つ防御特典を無視できます。それ以外の目標に対する爆撃では、命中(Hit)、直撃(Direct)、致命弾(Vital)による損害がそれぞれ1ずつ増加します。 18.53 ナパーム弾攻撃を行う航空機は、必ず水平爆撃を行わなければなりません(たとえそれが急降下爆撃機であってもです)。 18.54 ナパーム弾は、対艦攻撃には使用できません。 18.6  空中散布機雷 18.61 機雷散布任務を行う航空機は、爆弾の代わりに機雷を搭載することができます。水平爆撃可能な航空機は、水平爆撃力の2倍に等しい機雷を搭載できます。  公算(Saturation)爆撃機は、公算爆撃力と同じだけの機雷を搭載できます。  機雷散布に関してはルール〔27.6〕と、キャンペーンにおける機雷散布任務、目標シート(6A)を参照して下さい。 18.7 航空爆雷 18.71 爆雷を搭載した航空機は、敵潜水艦〔27.4〕を攻撃する事ができます。  水平爆撃可能な航空機または雷撃機は、それら水平爆撃力または雷撃力1につき2個の爆雷を装備できます(水平爆撃と雷撃の両方が可能な場合はより大きい方を使用します)。  公算爆撃と急降下爆撃力では、それら1爆撃力につき1個の爆雷を装備できるものとします。 18.72 爆雷攻撃は必ず超低空(Very Low)で行わなければなりません。 詳細は爆雷の効果〔27.44〕を参照して下さい。 18.8 有翼ロケット爆弾「桜花(MXY7 Ohka)」 編註:帝國海軍が沖縄戦から実戦投入した「桜花(MXY7)」は、パイロットが操縦する純粋な意味での人間爆弾でした。しかしそれは大砲を発射する際に使用する綿火薬を少しずつ燃やして推力を得る華奢なロケット推進機に過ぎませんでした(最速でも秒速300メートルが限度で音速を超える事など到底無理でした。恐らく突入時は飛行機の動力ダイブと同程度の速度だったと思われます)。その攻撃法は一式陸攻が敵艦隊の20q手前で高度3500メートルから切り離し、敵艦の数q手前まで滑空で行き、そこからロケットを噴かしながら突入する(ロケットは9秒で燃え尽きます)というもので、終始緩降下て機速と操舵性の両立を図りつつ、対空砲の圏内に入ってからロケットで更に増速する方法が採られました。これは常識的に見てもとてつもなく困難なミッションであり、アプローチが高すぎても低すぎてもやり直しがきかず、海に突っ込んでしまうというものでした。また母機である一式陸上攻撃機は、長大な航続距離を得る代償として翼内にガソリンを積載している為、一発当たればすぐ火を吹く事から「一式ライター」と揶揄されるほど極端に撃たれ脆いものでした。それが2トンもの「桜花」を懸吊する事によって、更に母機の速度、航続距離が減少し、敵迎撃戦闘機に撃墜される危険性が著しく高まりました。 史上初めて桜花攻撃隊を率いて出撃した野中五郎少佐は、神雷部隊による「桜花」攻撃の成功率が極端に低いことを認識し、「桜花は駄目だよ。昼間強襲をかければ喰われるに決っている。俺は全滅して捨て石になる。だから後は何とかして桜花の使用を止めさせてくれ」「たとえ国賊と罵られても、桜花作戦は司令部に断念させたい。攻撃機として敵に到達することができないことが明白な戦法を肯定するのは嫌だ。クソの役にも立たない自殺行為に部下を道連れにしたくない」と言い残している。それだけに米軍はこの極めて成功率の低い狂気の沙汰の人間爆弾を評して「バカボン(Baka-Bomb)」と呼んでいました。  桜花は公算(Saturation)爆撃可能な中爆撃機に懸吊されて運ばれ、航続距離内の敵艦に対して発射されます。一旦桜花が母機を離れると、その速度と極めて小さい機体の為に撃墜は非常に困難でした。  桜花(MXY7)は、人間が操縦していますがその特性を表して航空機カードではなく、人間爆弾コマとして表されています。 18.82 公算(Saturation)爆撃機は、その公算爆撃力の大小に関わりなく一基の桜花(MXY7)だけを懸吊できます。桜花(MXY7)を懸吊する爆撃機は、それ以外の一切の爆装を禁止されます。 18.83 桜花(MXY7)を抱いた中爆撃機は、特攻索敵フェイズ[ 28.4 ]の終わりに、それを発進させることができます。この爆撃機は、目標から遙かに離れた位置から桜花を発進させるので迎撃戦闘機に襲われる以外は、決して対空射撃を受けることはありません。  目標上空に留まる事を選択しなかった米戦闘機は、桜花を発進させた中爆撃機に対して空戦を仕掛けることができます。  桜花を発進させた爆撃機は、侵入ターンの終了時に自動的に空戦からの離脱[ 12.0 ]を行わなければなりません。ただしその離脱結果により撃墜されたとしても米軍の勝利得点にはカウントされません。 18.84 桜花(MXY7)を抱いたままの爆撃機を攻撃する戦闘機は、その火力が更に1増加します(リーダー機の場合)。それがウイングマンならミニハンドとして引けるカードが1枚増えます。 従って桜花母機に対する迎撃戦闘機(リーダー機)の火力は基本的に+3される事になります(対爆撃機として+2〔20.22〕、対桜花母機+1)。 18.85 桜花(MXY7)は通常爆弾とは異なり、対空射撃を受けます(しかし米戦闘機に空戦を挑まれることはありません)。ただし桜花に対する目標からの対空射撃は通常引ける枚数より1枚少ないものとなります(ちなみに個艦が持つ広域対空射撃は全て1なので桜花には効きません)。 桜花は2ダメージまたはそれ以上のダメージを被ると撃墜されます。なお「攻撃失敗」カードは桜花特攻に全く影響を与えません(桜花搭乗員が攻撃を断念する事はあり得ません)。 18.86 対空射撃によって撃墜されなかった桜花(MXY7)は、その特攻結果を判定する為に日本軍側が1枚の爆撃カードを引きます。その結果は通常の爆撃と一緒です。 訳註:桜花11型(MXY7)の弾頭部は1200キロの徹甲炸薬弾になっていました(搭載火薬量はドイツのV2ロケットと同等です)。直撃すれば戦艦でも正規空母でも轟沈できるという、その威力の絶大さだけが、バカボンと言われるほど困難な特攻任務に敢えて挑んだ理由でした。それが通常爆弾と同じ効果というのは桜花を知る日本人として慚愧に耐えません。そこで私案ですが、命中=5ダメージ、直撃=13ダメージ、致命弾=20ダメージとしてはどうでしょうか。その代わり桜花を懸吊した中爆撃機のスピードは1減少し、それだけ往路ターンが長くなって迎撃戦闘機に喰われやすくなるものとします。  もちろんGMT側の評価が、史実の桜花(MXY7)の公認戦果(桜花55基特攻出撃に対して駆逐艦1隻撃沈、他5隻大小破)に基づいているであろうことは想像に難くありません。 19.0  操縦士と爆撃機乗員(Pilots and Crews) 19.2 「コルセア&ヘルキャット」では熟練したパイロットとクルーについて新しい方式を導入しています。ただし後述する熟練操縦士の有無〔19.24〕と爆撃機熟練乗員の有無〔19.34〕は「コルセア&ヘルキャット」にだけ適用されるもので、前作Zero!に遡って使用することは決してできません(ただしGMTゲームの機関誌C3Iにおいて、このルールをZero!にまで適用できる記事がいずれ掲載されるかもしれません)。ただし乗機とできる機体が共通している限りにおいて両ゲームの熟練パイロットを混ぜ合わせて使用することは自由です。  なおこのルール変更は、次の2つの理由によります。まず第一に序盤戦を経て、両軍の空中勤務者に生じた練度の大きな変動をモデル化する為に。第二に日本軍の未錬成パイロット[ 19.4 ]に関するルールを取り入れる為にです。  ちなみにプレイヤは、この新しいルールがキャンペーンで使える熟練パイロットの数をかなり減らす点に注意しておいてください。 19.24  熟練パイロットの有無判定:  キャンペーン・ミッションまたはストライクを開始する前に、両軍は熟練パイロットがそのミッション/ストライクに参加しているかどうか以下の方法によって判定します。 1).ミッションまたはストライクに参加する各戦闘機または軽爆撃機(ウイングマンを含)ごとに1枚のアクションカードを引きます。この際、望むなら1枚引く毎に山札(デッキ)にそれを戻し再び混ぜ直して次を引くことにしても構いません。 2).アクションカードを引いたら、プレイヤ補助カード右側にある「 熟練パイロット/クルーの有無判定表( Pilot/Crew Selection Table)」に当てはめて判定します。 3).もし引いたカードとそのキャンペーン、そしてその航空機が所属する軍とが合致したなら、その航空機に搭乗できる熟練パイロット/クルーの中から無作為に引き抜いてその航空機に搭乗させることができます。米軍の場合、同じ機種(F4F/F4U/TBF/SBD等)でも海軍航空隊と海兵航空隊とで別々の熟練パイロットを持つ場合があるので注意して下さい(見分けやすいように海兵隊のパイロットは上の縁取りが赤になっています。ちなみに米海軍は青、陸軍は草色です)。どのキャンペーンやミッションで海軍と海兵隊どちらを使うかが決まっています。それらは決して混在できません。  その区別は以下のガイドラインに従って下さい: ☆ガダルカナル戦役(Guadalcanal):どちらでも好きな方を選択できます。 ☆第二次ソロモン海戦(Eastern Solomons):空母艦載機/海軍、ヘンダーソン航空隊/海兵隊 ☆南太平洋海戦(Santa Cruz):海軍 ☆中・北部ソロモン戦役(Solomon Islands):アクションカードを引いて青なら「海軍」、それ以外(赤・白)なら「海兵隊」所属。 ☆比島戦役(Philippines 1944):ほぼ海軍、ただしミッション16のみ海兵隊とします。 ☆沖縄戦役(Okinawa):そのミッションが海兵隊用なら海兵隊、それ以外なら海軍です。 4).熟練パイロットは一機に一人までです。ただし可能な限り熟練パイロットは、リーダー機に搭乗させなければなりません。 熟練パイロットがウイングマンに割り当てられた場合、プレイヤ補助カード右側下にある「熟練ウイングマン換算表(Skilled Wingman Table)」を使って、そのボーナス能力を活かして下さい。  もしリーダー機が撃墜された場合、熟練したウイングマンはリーダー機に格上げされて通常通りそのボーナス能力を使用することになります。  なおそのミッション/ストライクに参加できる熟練パイロットの上限数は、ゲームに用意されている駒の数までで、またキャンペーンカード左下部の特別ルールによって制限が加えられている場合があります(例えば日本軍の場合、サンタ・クルズ・キャンペーンにおける各一回のストライクにつき熟練パイロットは一人までしか参加できません)。またミッション/ストライクに参加する航空機によっては、それに搭乗できる熟練パイロットが存在しない事もあります(例えばKi-30 九七式軽爆撃機)。 例外:選択ルール〔19.4〕採用時には全ての航空機について、それを未錬成パイロット/クルーが操っているかもしれないカード引きを行わなければなりません。  ちなみに間違えやすいので注意していただきたいのは、日本海軍の「零戦(A6M)」熟練パイロットは、決して「二式水上戦闘機(A6M2-N Rufe)」を乗機とする事ができない点です。 なおZero!に用意されている「零戦二一型(A6M2)」熟練パイロットは、「零戦三二型(A6M3)」および「零戦五二型(A6M5)」を自由にその乗機とする事ができます 19.26  歴史上の名パイロット(選択ルール):  プレイヤ補助カード右側の「熟練パイロット/クルーの有無判定表( Pilot/Crew Selection Table)」右端部には各々のキャンペーンで歴史上存在した熟練パイロットが列挙されています。  プレイヤが望むなら、熟練パイロット選択をそれらのパイロットの中からだけに制限することができます。なお熟練パイロット駒の場合、裏と表で全くの別人を表しているので、指で触って引くのではなく、目を割り当ててサイコロで決めるか、駒を落として上を向いている方にするなど工夫して下さい。 19.3 熟練乗員 19.34  爆撃機熟練乗員の有無判定:  熟練パイロットの有無判定[ 19.24 ]と同じ方法でこれらも判定されます。しかしパイロットとは異なり、熟練乗員が乗り込める爆撃機の種類は極めて限られています。 註:「コルセア&ヘルキャット」では米軍の場合コンソリB-24リベレイター重爆撃機とB-25ミッチェル中爆、日本海軍の場合一式陸攻だけにしか熟練クルーが存在しません。 19.4 未錬成操縦士と爆撃機乗員(Green Pilots/Crews:選択ルール) 編註:1941年12月の真珠湾奇襲時には恐らく練度世界一を誇っていた日本軍パイロットでしたが、1944年も半ばとなると日本軍パイロット/クルーの飛行技術は著しく劣化していました ―神風特攻はこうした技量未熟なパイロットに唯一期待できた戦術だったのです― 。その原因は?  皮肉にも緒戦時に目覚ましい戦果を挙げた日本軍戦闘機の格闘戦能力と、爆撃機の長大な航続距離にありました(なお緒戦の日本機の戦果は中国で実戦経験のある編隊リーダークラスのごく一部の操縦士が挙げたもので、他の僚機はただ付いていって見ていただけという側面も見逃せません)。これを過信する日本軍は、ソロモン諸島で繰り広げられた航空撃滅戦の結果、台南空を筆頭とする熟練パイロットの多くを消耗し尽くしてしまったのです。  もともと戦争しながら膨らます事のできるパイロットの数で日本が米国に対抗できるはずが無く、開戦後に水増しした操縦士同士の比較では日米の練習量の差は開く一方だったのです。操縦士の技量は基本的に飛行時間に比例するしかなく、日本軍の場合それが1944年半ばには練習機材と燃料の不足から練習時間の4割を削減せざるをえず、45年以降の練習生に至っては正規の錬成教育を行うのは三分の一だけで、残りは各部隊の予備搭乗員とされ飛行機に乗る事さえできませんでした。かくして熟練搭乗員に育て上げる燃料と機材と時間がないまま、体当たりしに敵艦まで辿り着ければいいぐらいの速成が目標とされたのです。  これから述べるルールの導入は、あくまで両プレイヤの同意が得られた場合にのみ可能です。このルールの採用はキャンペーンゲームにおける日本軍の勝利を非常に難しくしてしまう事に留意して下さい。  しかし帝國陸軍と帝國海軍が史実において戦争後半に直面した厳しい現実を直視するなら是非導入を検討すべきでしょう。 19.41 未錬成パイロット/クルーの有無判定: 未錬成パイロット/クルーの有無判定は、熟練パイロットの有無判定〔19.24〕と同様の方法で行われます。 熟練パイロットの有無判定で引いたアクションカードは、同時に未錬成パイロット/クルーの有無判定としても用いられます。 例示: 南太平洋海戦(サンタ・クルズ)キャンペーンにおいて、日本は零戦(A6M2)について熟練パイロットの有無の為にアクションカードを引きました。もしそれがIN MY SIGHTS (2B)であれば熟練パイロットを得ます ― しかしそれがVERTICAL ROLLであるなら未錬成パイロットを搭乗させなければならないのです。それ以外のアクションカードであれば、どちらのタイプのパイロットも得られません。 10.42 やってきた未錬成パイロット/クルーは、以下の手順でその搭乗機を決定します。 未錬成パイロットは、可能な限りウイングマン(それがなければリーダー機)に割り当てられなければなりません。また未錬成パイロット/クルーは、熟練パイロット/クルーの搭乗機を決めた後で割り当てます。なお一つの爆撃機編隊の中に複数の未錬成クルー機があって構いません(例えば3機の爆撃機の内、2機に未錬成クルーが乗っているなど)。 19.43  未錬成パイロット/クルーの影響:  未錬成パイロットとクルーは、以下の影響を与えます: 未錬成パイロットの操る戦闘機の火力は、1減少します。 未錬成ウイングマンの操る戦闘機の攻撃力は、1減少します。この攻撃力減少は「超高空(Very High)」や「過重罰則による攻撃力半減〔17.15+Zero!errata〕」に累積されるものです。 未錬成パイロット/ウイングマンともに、各ウィングマン攻撃またはカードプレイ手順において、敵のカードに反応(レスポンス)できるのは1回までに限定されます(言い換えるなら青または白カードのどちらかを1枚までしか使えないのです)。 例示:未錬成パイロットが操る零戦五二型(A6M5)が、米軍のF6Fヘルキャットに中立状態から攻撃されました。この時、零戦側の手札にはMANEUVERINGが1枚とTIGHT TURNが2枚ありました。ヘルキャットはIN MY SIGHTS (1火力/2ダメージ)を出しました。これに対し零戦はTIGHT TURNで反応しました。更にヘルキャットはTIGHT TURNでこれに反応しました。こうなると未錬成パイロットが操る零戦は2枚目の反応カードを出すことができないので、手札にTIGHT TURNを残しながら2ダメージを甘んじて受けなければなりません。 さらにこの零戦は、そのカードプレイ期において出せる唯一の反応カードを使ってしまったので、ヘルキャットが更に攻撃カードを出しても全く反応できません。その後、日本軍側の手番になった時にこの零戦はヘルキャットに対してMANEUVERINGを出しました。これに対しヘルキャットはTIGHT TURNで反応しました。零戦もこれにTIGHT TURNで反応します。しかしヘルキャットが更にこれに反応すると、もはや零戦はこのカードプレイ期に一切反応カードを出せません。 未錬成クルーの操る爆撃機の編隊支援力(Turret Support Rating)はゼロ(0)と見なされます。 未錬成パイロット/クルーによる爆撃の結果は全て1段階軽減します(例外:神風特攻には適用されません)。この爆撃結果軽減は、海上目標に対する公算(Saturation)爆撃〔21.63〕に累積します。例えば海上目標に対して公算爆撃を行う未錬成クルーの操るKi-49百式重爆「呑龍」は、決して「致命弾(Vital)」を与えることができません(致命弾→直撃に軽減される為)。 19.44  このルールを採用している場合、全ての神風特攻機〔28.0〕の搭乗員は、桜花母機を除いて、全て未錬成パイロット/クルーと見なされます。 例示:熟練/未錬成パイロットの有無判定  1944年序盤(Early 1944)の中・北部ソロモン諸島キャンペーンにおいて、両軍は歴史性を重視して未錬成パイロット/クルーを(同時に史実の名パイロット・ルール〔19.26〕も)採用する事にしました。  これがキャンペーン最後の6回目にあたるミッションで引いたカードは11番のブーゲンビル島エンプレス・オーガスタ湾の米船団攻撃でした。このミッションでは帝國海軍が攻撃(爆撃)側となり、軽爆撃機扱いの彗星艦爆(D4Y)2エレメントと九九艦爆11型(D3A1)1エレメントが攻撃隊となります。日本側はその直掩として増援1を選び、零戦二一型(A6M2)と零戦三二型(A6M3)それぞれ1エレメントが戦爆連合を組んで飛び立つ事になりました。  これに対し米軍は迎撃戦闘機として増援5を選び、ヘルキャット&コルセア各1エレメントを邀撃に向かわせる事にしました(選択肢として米陸軍(USAAF)のP-38Jライトニング双胴戦闘機にすることもできましたが、そうせずに)。  ここで両軍とも熟練/未錬成パイロットの有無判定を行います。まず日本側が零戦について4枚アクションカードを引きます(零戦の場合、型番に関わりなくどの機体にも零戦搭乗員(A6M)を乗せられます)。その結果VERTICAL ROLLが1枚、TIGHT TURN2枚、HALF LOOP1枚でした。これを「熟練パイロット/クルーの有無判定表( Pilot/Crew Selection Table)」に当てはめてみます。零戦は帝國海軍(IJN)所属ですからVERTICAL ROLL1枚で熟練搭乗員が1名、同じくTIGHT TURN2枚で未錬成搭乗員が2名やってきます。日本側は当該欄の右端にある「史実の名パイロット(Historical Pilots)」7人の中から無作為引きして杉田*を得ました。日本側は零戦三二型(A6M3)のリーダー機に杉田を搭乗させ、未錬成搭乗員をそれぞれの型番の零戦ウイングマンに乗せます(Green Wingmanマーカを零戦ウイングマンに置くことで区別します)。次に九九艦爆(D3A1)について2枚引き、その結果IN MY SIGHTSとOut of the Sunでしたので熟練/未錬成ともに無しでした。最後に彗星艦爆について4枚引き、その結果はMANEUVERING1枚とTIGHT TURN1枚、そしてBarrel Rollが2枚でした。これにより3人の未錬成搭乗員を受け取り、彗星2エレメントの両ウイングマン機にそれぞれ「Green Wingman」マーカを、1つのリーダー機に「Green Leader」マーカを置きました。  続いて米軍側はまずコルセアについてその所属を決めなければなりません。なぜなら中・北部ソロモン諸島キャンペーンの場合、アクションカードを引いて青なら「海軍」、それ以外(赤・白)なら「海兵隊」所属の判定が必要だからです〔19.24〕。そこで1枚引くとSCISSOR(白)でした。これによりコルセアは海兵隊所属と判定されました(ちなみにヘルキャットは海軍しか有り得ませんので判定は行いません)。  海兵隊(USMC)と決まった後に2枚引いた結果、SCISSOR1枚とFULL THROTTLE1枚でしたので、2機とも熟練バイロットになります。「史実の名パイロット」コルセア版5人の中から無作為引きしてBoyington(能力CV,A)とThomas(能力P,H)を得ました。どちらをリーダー機に乗せるかを決める為に「熟練ウイングマン換算表(Skilled Wingman Table)」を見たところ、Boyington(能力CV,A)はウィングマンとして何の特典も無く不適任で、一方Thomas(能力P,H)は攻防力どちらも1増加と適任である事が分かったので、Boyingtonをリーダー機に乗せ、Thomasをそのウィングマンとしました。  次にヘルキャットについて2枚引き、その結果はMANEUVERING1枚とOut of the Sunが1枚でした。これにより1名の熟練パイロットを得ましたので、6人いるヘルキャット熟練パイロットの中からHarrisを引き当て(ソロモン諸島にヘルキャットの歴史的名パイロットは存在しないので、それにこだわらずF6Fと記載された熟練パイロット駒の中から無作為選択できます)、ヘルキャットのリーダー機に乗せます。 *編註:第204海軍航空隊/杉田庄一海軍二等飛行兵曹:杉田二飛曹(戦死後、少尉)は、西沢中尉、岩本哲三中尉に続く海軍3位のエースで、個人勘定では単独で70機、共同で40機撃墜したと記されています。その後、6空、263空、201空を経て45年1月、343空(二代)に転じ、紫電改を駆使して奮闘していましたが、4月15日に戦死されました。ゼロ戦三二型は、1942年8月からソロモン方面の戦いに投入され、続いて登場した二一型とともにソロモン航空戦の主役として活躍しましたが、航続力が短いため、主として邀撃戦闘に使用されました。戦いが激しくなるにつれ隊長機以外は、各人の搭乗機は固定されにくくなり(杉田二飛曹など多くのエースを擁してソロモンで戦った204空も同様)、特に緊急を要する迎激の場合は、身近の機に飛び乗って一刻を争って発進するのが普通でした。 21.0  新たな爆撃方法 21.6  公算(Saturation)爆撃の新戦術 21.64 反跳爆撃(Skip Bombing) 編註:反跳爆撃とは、ある一定の速度・高度で海面に爆弾を投下する事で水切りと同様の原理により爆弾が水面上を跳ね飛びながら直進するという爆撃方法です。先の大戦では爆撃機による艦船への公算爆撃は命中率が低くあまり脅威になりませんでしたが、反跳爆撃を採用した後は爆撃機の対艦攻撃力は飛躍的に向上し、通商破壊戦に効果を挙げました。これが初めて実戦に使われたのは1943年3月3日の東部ニューギニア・ダンピール海峡で、それまでポートモレスビーで反跳爆撃の訓練を重ねてきた米陸軍第5航空軍の攻撃機により、日本軍(ラエ輸送−八十一号作戦−)の徴用輸送船七隻全てと海軍輸送艦一隻、護衛駆逐艦四隻が撃沈されました。  このゲームでも「中・北部ソロモン諸島キャンペーン」1943年序盤以降(Early 1943含)のミッションにおいて、米軍の公算(Saturation)爆撃可能な爆撃機は超低空(Very Low)で爆撃を行うことで、海上目標に対して反跳爆撃を試みることができます。  反跳爆撃を行う公算(Saturation)爆撃機は、公算爆撃の代わりに水平爆撃(Level Bombing:21.3〕を行っているものとします。従って公算爆撃による命中率低下〔21.63〕は適用されません。 ただし反跳爆撃を行う航空機は、ノルデン爆撃照準器ボーナス〔18.32〕の恩恵に与ることができません。 27.0  新しいミッションと攻撃目標 27.1  攻撃目標の特定(Target Systems) 27.11  各キャンペーン・カード右下の「任務目的表(Mission Targets)」で任務を決定した際、もしも攻撃目標(Target Type)のアルファベットが大文字で記されているなら、更にアクションカードを1枚引き、キャンペーン・ログシートの右側にある「攻撃目標特定表(Target Systems Chart)」に当てはめて目標を特定します。 27.12 各ミッション決定の際にはまずそのミッションが行われる時期を特定し、アクションカードを1枚引いてその結果を求めます。各陸戦キャンペーン・カードの右上にある「任務決定表(Missions)」にカードを当てはめて番号を求め、その番号により地図上のどこに対するどんな任務かが分かります。大抵の場合、その任務を行う航空機も指定されており、その航空機を有する側が攻撃側となります(偵察や空戦の様に攻撃側という概念が適さない任務もあります)。 この任務決定は、必ず増援〔24.5〕を選ぶ前に行われます。 例示: 沖縄キャンペーンでミッション#2(米軍による対船攻撃/SHIPPING)が決まりました。攻撃目標のアルファベットが大文字で記されているので、米軍は1枚のアクションカードを引いて、「攻撃目標特定表(Target Systems Chart)」で対船攻撃(SHIPPING)を見ます。もしそのカードが赤なら標的は4Aカードの「輸送船(Freighter)」となるわけです。 27.2  特殊任務(Special Missions) 27.21  一部のミッションにはスペシャルと記載されています。この場合、いずれかのプレイヤはターンマーカをコイントスの要領で弾き上げてそれが落ちたときに上を向いていた面により、それが昼間/夜間任務(同時にどの陣営によるどんな任務)なのかが決定されます。  もし上を向いたのが日の丸ならば昼間のミッションで、青に白星なら夜間に行われるミッションとなります。  これが決まったら、プレイヤ補助カード左側にある各キャンペーンの時期に応じて用意された「特殊任務(Special Missions)」を特定します。なお各々のキャンペーンの時期により1回ずつ昼間/夜間任務が決められています。 27.22 なおこの特殊任務では両軍とも増援(リソース)を使用できません。これはゲーム手順〔24.52〕の例外となります。  その代わりに各特殊任務には攻防の側がその任務の為に受け取る航空機が指定されています(貰えない事もあります)。 註:この為、特殊任務が行われるとキャンペーン終了時に増援(リソース)が使われないまま残ることがあります。27.3 夜間任務 註:これらのルールは、欧州上空を舞台にした旧作の「第八空軍(8th Air Force)」とは異なります。これは主に「コルセア&ヘルキャット」の夜間任務がソリティアよりむしろ対面対戦に向いている為です。望むなら以前のシリーズゲームにおいて、この対面対戦型夜間任務を応用して使用しても構いません。 27.31 夜間飛行は以下のようにルールに幾つかの影響を与えます。 ・夜間任務を行う全ての爆撃機編隊は、編隊支援力(Turret Support Rating)がゼロ(0)と見なされます。 ・夜間に行われる爆撃は昼間爆撃より命中精度が劣るために、その効果が減少します。命中がどう変化するかは、プレイヤ補助カードの右下にある「夜間爆撃表(Night Bombing Table)」を参照して下さい。 ・夜間爆撃に対する対空射撃の命中率もまた低下します。夜間は全ての広域対空射撃力と目標からの対空射撃力が1減少します。 ・夜間任務では決してウイングマンを使用できません。 ・夜間任務の場合、各プレイヤターンの始めに、そのリーダー戦闘機(夜間なのでウィングマンは存在しません)を操っているプレイヤは、敵機を確認したかどうか判定する為に1枚またはそれ以上のアクションカードを引きます。  もしそれが機体カードの背景が暗い夜間戦闘機(F6F-5NとP-61の2機種のみ)なら、その夜間戦闘値(Night Combat)に等しい枚数のカードが引けます;その他の全ての戦闘機は1枚のカードを引きます。 もし引いたカードのいずれかが青なら、通常の空戦ターンとしてプレイを進行させます。全て青以外のカードであれば空戦は発生せず、そのプレイヤターンにリーダー戦闘機は手札補充以外、何もできません(この場合、捨札は禁止されます)。 例示:1943年序盤(Early 1943)の中・北部ソロモン諸島キャンペーンにおける夜間任務(帝國海軍一式陸攻2機編隊によるラッセル諸島の米軍飛行場夜間爆撃行)の第1往路ターン、米軍側開始時とします。まずP-38Fリーダー機(夜間なのでウィングマンは存在しません)は、1枚のカードを引きました。その結果は青カードでしたので、P-38Fは幸運にも夜間飛行中の一式陸攻と会敵できたことになります。かくしてP-38Fリーダー機はその内の一機に対してMANEUVERINGを出した後にIN MY SIGHTSを2枚立て続けに出しました。それが終わると2馬力に基づいて2枚の新カードを補充しました。  続く第2往路ターンの米軍プレイヤターン開始時に引いたのは赤いカードでした。そのターンは会敵に失敗し、一切空戦関連の行動は行えません(一式陸攻は目標に1ターン分無事に近づけます)。しかしP-38Fの手札が5枚だったとしたら、6のパフォーマンス値に合わせて、1枚のカードを補充することができます(この際1枚捨札して2枚補充する事は許されません)。  第3往路ターンの米軍プレイヤターン開始時に引いたのは白いカードでした。そのターンも会敵に失敗し、一切空戦関連の行動は行えません(一式陸攻は更に1ターン分目標に無事近づきます)。またパフォーマンス値一杯の手札を持っているので、手札補充も行えません。かくしてミッションは、次の第4往路ターンへと移ります。 27.32 もしもその夜間任務の迎撃側に夜間戦闘機があり、迎撃される側に夜間戦闘機が無いなら、非夜間戦闘機は全ての夜間迎撃戦闘機の後で彼らのプレイヤターンを行います。 (註:この事例は「コルセア&ヘルキャット」では用意されていません。このルールはプレイヤ各位が自作の夜間任務を製作する場合を想定して考案されています) 27.4 対潜水艦 註:通常の対艦攻撃と異なり、空襲を受けた潜水艦は急速潜航を行って逃れようとする為、以下のルールでそれを再現します。 27.41 潜水艦を攻撃する航空機は、航空爆雷を搭載していると見なされます。航空爆雷の搭載量は〔18.71〕の規定に従って下さい。 27.42  対潜攻撃を行う側は対潜ミッションの開始前に必ず秘密裏にその航空爆雷の起爆深度を決定しておかなければなりません 。航空爆雷の起爆深度は、触発(水上)、浅深度、深深度のいずれかです。同一機の航空爆雷の全ては、同じ起爆深度に設定されていなければなりません。 27.43 往路フェイズの終わりに、潜水艦側プレイヤは、その潜水艦の対空警戒度を判定する為にアクションカードを1枚引きます。対空警戒度は、潜水艦が急速潜航で到達できる深さに影響を与えます。 潜水艦側プレイヤは、カードを引いた直後にそれを相手に示し、その制限下で潜水艦の位置(深度)を決定します。 ・青カード:対空警戒度厳であり、その潜水艦は浅深度、深深度のいずれか潜水艦側プレイヤの望む深度にいます。 ・赤カード:対空警戒度緩であり、その潜水艦は水上または浅深度のいずれか潜水艦側プレイヤの望む位置にあります。 ・白カード:無警戒であり、潜水艦は水上にあります(潜航できません)。 27.44 投下した航空爆雷の効果は以下の通りです。 ・潜水艦と同じ深度で炸裂した爆雷は、Miss=0、Hit=1、Direct=4、Vital=7のダメージを与えます。 ・異なる深度で炸裂した爆雷は、多少の損害を与えます: Miss=0、Hit=0、Direct=1、Vital=3ダメージ。 27.45 爆雷攻撃は、必ず超低空(Very Low)から行わなければなりません。ただし対潜攻撃では超低空によって余分のカードを引くことはできません(ただし熟練パイロットが BM(爆弾投下の名人)の能力を持つか、または爆撃機の熟練クルーがBD(名爆撃手)の能力を持つ場合はそれによる余分のカード引きが許されます)。  なお潜水艦が潜航している場合(浅・深深度に関わらず)は、目標からの対空射撃は一切行われません。ただし潜水艦が水上にあるなら、対潜攻撃を行う航空機毎に目標からの対空射撃としてカードを1枚引くことができます。 なお対潜攻撃任務については目標カード5Bを参照して下さい。 27.5 物資の空中投下  ルール上、物資の空中投下(空輸含)を行う側が、爆撃を行うのと同じくそのミッションにおける攻撃側と見なされます。 27.51 このミッションを行う航空機の積載容量は、それが専用の輸送機なら機体カードに印刷された輸送値を使い、そうでないならキャンペーンシートのミッションノートに注記されています。 27.52 爆撃ターンに攻撃側は1積載ポイントにつき1枚のアクションカードを引いて、機銃掃射〔21.73〕と同じ要領で結果を判定します。各々の命中(Hit)は、1補給ポイントが地上部隊に無事受領された事を表します。 ただし物資の空中投下においてはBM(爆弾投下の名人)またはS(機銃掃射の名人)を誇る熟練パイロットまたはBD(名爆撃手)を誇る熟練クルーであっても余分のカードを引くことはできません。またノルデン爆撃照準器ボーナス〔18.31〕も物資の空中投下には利用できません。 27.53 物資の空中投下は必ず超低空(Very Low)から行われなければなりません。 なお物資の空中投下任務については目標カード6Bを参照して下さい。 27.6 空中散布機雷  ルール上、機雷の空中散布を行う側が爆撃を行うのと同じくそのミッションにおける攻撃側と見なされます。 27.61  機雷の空中散布は、以下の例外を除き通常のミッション〔23.0〕手順に従って行われます。 ・広域対空射撃および目標からの対空射撃を決して受けません。 ・機雷の空中散布は爆撃ターンにあたかも爆撃を行う如く実施されますが、爆撃結果の判定の為にカードは引きません。その代わりに機雷の空中散布を行っている側は、単にその航空機が搭載している機雷の量〔18.61〕だけ勝利得点(VP)が得られます。要は1つの機雷につき1VPということです。 註:ノルデン爆撃照準器ボーナス〔18.32〕は機雷の空中散布に何の影響も与えません。 27.62 機雷の空中散布は、必ず超低空(Very Low)から行われなければなりません。なお機雷の空中散布任務については目標カード6Aを参照して下さい。 27.7 索敵哨戒任務(Patrol Missions)  この索敵哨戒ルールは、本シリーズの旧作とは異なります。この「ヘルキャット&コルセア」では戦闘機だけでなく、軽爆撃機も以下の要領で索敵哨戒任務に就くことができるのです。 27.71 哨戒戦闘機または哨戒軽爆撃機の開始時の高度は必ずそのミッションで指定されています。その高度は往路ターンと帰路ターンには自由に変更して構いません。ただし侵入ターンの開始時から退去ターンの終了時までは必ずミッション開始時に指定されている高度と同じでなければなりません。 27.72 哨戒戦闘機または哨戒軽爆撃機は退去ターン終了まで、爆装していない戦闘機に対して攻撃を仕掛けることが禁止されます〔17.13(e)=Zero!Errata〕。 27.73 もし複数の哨戒任務機がいた場合、爆撃ターンにそれら1機につき1枚アクションカードを引き、その中で最も点数の高い結果一つだけが適用されます。なお索敵哨戒任務については目標カード1Bを参照して下さい。 27.8 小型船舶攻撃(Small Watercraft) 製作註:小型船舶攻撃とは魚雷艇や砲艦、漁船や艀など海上目標としては極めて小さくてすばしっこい、期待できる戦果の割に高い練度が必要とされる任務でした。 27.81 小型船舶を目標とする攻撃では魚雷および反跳爆撃〔21.64〕を行うことができません(魚雷は艦底を潜り抜け、反跳爆弾は艦艇を飛び越してしまうのです)。なお小型船舶攻撃については目標カード5Bを参照して下さい。 27.9 掩蔽壕目標(Fortified Targets)  キャンペーン・ミッションによっては攻撃目標たる敵地上部隊が掩蔽壕に立て籠もっていると指示されている場合があります。その際は以下の防御特典が敵地上部隊に与えられています。 ・爆撃:ナパーム弾攻撃〔18.5〕を除き、掩蔽壕目標に対する爆撃効果は全て1段階軽減されます(命中→外れ、直撃→命中、致命弾→直撃といった具合)。 ・機銃掃射:掩蔽壕目標に対する機銃掃射は行えません(効果が無いからです)。 ・空対地ロケット弾攻撃:掩蔽壕目標に対するロケット弾攻撃では、ロケット弾特有の1「命中(Hit)」毎に2ダメージ〔18.42〕ではなく、1「命中(Hit)」毎に1ダメージに留まります。なお地上部隊攻撃については目標カード3Aを参照して下さい。 28.0  航空特攻(Kamikazes) 編註:神風とは、2度に渡る元寇を撃滅した神懸かり的な台風に由来した名称で、日本海軍の体当たり航空攻撃部隊の総称ですが、ここでは日本陸軍の航空特攻も含めてそれらを象徴する意味で使用しています。日本軍による航空特攻は、搭載爆弾もろとも敵艦に突入するという体当たり以外に効果を挙げられぬ戦闘法で、体当たりを唯一の目的とした航空機にパイロットが乗り込んで行われました。神風の名の下に体当たりが戦術として行われ、体当たりの為に器機が改造開発され、個々人の判断や意志を越えて「特攻隊」として乗員の訓練と編成が行われました。最初から体当たり専用兵器を開発・生産・準備し、要員を編成組織・訓練・実施したのは日本軍だけで、その意味では間違いなく世界無比でした。ただし体当たり戦術は明治・大正の日本軍でさえ一般的ではなく、昭和期日本軍独自の在り方や考え方が集中的に示されたものでもありました。 航空特攻の用兵上の特徴はそれが奇襲に成功すれば有効な点でした。しかし日本軍は航空特攻を少しずつ小出しに使用せざるを得ず、徐々にそれは奇襲ではなく強襲と化していきました。そうなれば対抗策の増強は目に見えていますし、強襲はある程度の量がなければ決して成功しないものでした。通常兵器による正規戦闘が、兵器の質量と乗員の練度低下で不可能となったから奇襲特攻戦法が採られたのですが、それも通常戦術化し、特攻強襲を常用することになりました。しかもその強襲兵器としての性能にさえロクな進歩も改良もなく(使用する航空機は退化さえしました)、乗員の練度も低下の一途を辿り、体当たり要員の無駄死の比率を高めざるを得ない袋小路の戦法がこの神風特攻でした。体当たりの発起者大西瀧治郎自らが特攻戦術の採用を「統帥の邪道」と言い切りましたが、それは「軍事技術の邪道」に他ならなかったのです。  対する米軍は、比島攻略時こそ、この戦術に驚き、少なからず恐怖しましたが、沖縄戦が開始される頃には米軍の特攻対策は格段に強化され、碇泊地や艦隊の前方二段構えのレーダー・ピケット、それをフルに活用する迎撃戦闘機群の傘、統計数字で解析された艦船の回避運動の励行、艦船対空火力の飛躍的な増強、戦略爆撃機と戦闘爆撃機による特攻基地への空襲など、着々と神風対策を改善しつつあり、神風特攻の脅威を自信を持って跳ね返すところまで漕ぎ着けていました。   28.1 概略  神風ミッション(以降、特攻と略)は通常の航空ミッション〔23.0〕と以下の点で大きく異なります。  特攻する航空機は、プレイヤ補助カード左下にある「神風出撃表(Kamikaze Aircraft Table)」に従って無作為にカードを引いて決定されます。また特別に設けられた特攻索敵フェイズにおいてその特攻隊は「神風索敵表(Kamikaze Search Table)」に従って、どういった敵艦を発見し、それに対して突入可能な位置に占位できたかを3回までカードを引いて判定できます。そして対空射撃をかいくぐった特攻機が目標艦艇に突入を果たした際には「神風損傷判定表(Kamikaze Damage Table)」を用いて損害判定を行います。 重要:特攻の場合に限り、往路フェイズと目標上空フェイズの間に、最大3回までの特攻索敵ステップが実施されます。 28.2 特攻機無作為決定 28.21 特攻する航空機は「神風出撃表(Kamikaze Aircraft Table)」に従って無作為にアクションカードを1枚引くことで決定されます。 ただし特攻とは別に、通常通り増援(リソース)として追加で航空機を得ることが可能です。 28.22  特攻する航空機は、体当たり攻撃[ 28.5 ]しか行えません。これを表すために「神風」マーカをそれらの航空機に置いておきます。 28.23  特攻する中爆撃機は(桜花母機の一式陸攻を除き)常に超低空(Very Low)でミッションを開始しなければなりません。桜花母機の一式陸攻(G4M2)に限り、中(Medium)高度でミッションを開始できます。 特攻する戦闘機と軽爆撃機の場合は、超高空(Very High)以外のどんな高度からでもミッションを開始できますが、侵入ターン終了時には必ず超低空(Very Low)に位置していなければならず、爆撃ターン中もずっと超低空(Very Low)を維持していなければなりません。 28.24  全ての特攻機は、常時爆装していると見なします(逆に言うと「爆装」マーカを置いておく必要がないのです)。 従って、特攻する爆装戦闘機と軽爆撃機は、常に「過重状態」[ 17.15 ]の罰則が適用されていることになります。 特攻機は決して任意で爆弾を投棄できません。それどころか特攻する爆装戦闘機の場合、たとえ損傷状態となっても爆弾を投棄できません〔18.22に対する唯一の例外〕。 28.25 特攻機は、決して熟練パイロットまたはクルー搭乗の為にアクションカードを引くことができません。 それどころか、もし選択ルールである未錬成パイロット〔19.4〕を採用していたなら、全ての特攻機パイロットは未錬成パイロットであると見なされます。 例外:桜花母機の一式陸攻(G4M2)だけは、熟練クルー搭乗の為にカードを引くことが許されます。桜花母機の一式陸攻だけは自動的に未錬成クルーとされることはありません。 28.26 特攻機は決して空戦からの離脱〔12.0〕を行いません。 28.3  往路ターンの長さ決定と、往路ターンでの迎撃戦闘は通常通りの方法で解決されます[ 23.24 ]。 28.4  特攻索敵フェイズ 28.41  往路ターンの最後に日本軍側は、特攻索敵フェイズを行います。 28.42  特攻隊は最大3回までの特攻索敵ステップを行います。各索敵ステップに日本側は、1枚のアクションカードを引いて、その特攻隊がどういった敵艦を発見し、それに対して突入可能な位置に占位できたかを、プレイヤ補助カードの左下にある「神風索敵表(Kamikaze Search Table)」で判定します。 28.43  引いたアクションカードによって決定した特攻目標の敵艦が気に入らなければ、2度目、3度目とカードを引き直して他の目標を捜す事ができますが、特攻機の高度が低いと(無視した敵艦から)広域対空射撃を受けなければなりません。ただし好むと好まざるとに関わらず3度目のカード判定を行ったなら、索敵ステップは自動的に終了し、すぐに目標上空フェイズの侵入ターンに移行します(3度目に引いたカードで決まった目標艦を拒否する事はできません)。  侵入ターンの冒頭において、迎撃戦闘機と特攻直掩戦闘機(それと桜花発進後の母機)は、退避〔23.51〕の宣言を行えます。 28.44 「神風索敵表(Kamikaze Search Table)」で求めた目標艦が気に入らなければ、特攻機が超低空(Very Low)または低(Low)高度にあるならその艦の上空を飛び越えた事による広域対空射撃を受けた後、もう1枚アクションカードを引いて、別の目標艦を捜すことができます(なお「目標艦無し(Nothing)」の場合には広域対空射撃は受けません)。 28.5  目標上空フェイズ 28.51  目標上空フェイズ冒頭の侵入ターンと最後の退去ターンは、特攻だからと言って特別な事項はなく通常通りの手順を踏んで行われます。 28.52  ただし爆撃ターンの開始時において、各特攻機は必ず超低空(Very Low)に位置していなければなりません。 28.53  体当たり特攻は、以下の手順に従って解決されます。 1).日本側は、その特攻機による突入が成功したかどうか、1枚のアクションカードを引いて、その結果を求めます。 2).次にその特攻を受けた艦の側が、目標からの対空射撃力と等しい枚数のアクションカードを引いて対空戦闘の結果を判定します。特攻機はこの目標からの対空射撃に対して決して反応〔22.26〕できません。この対空射撃により特攻機が撃墜されたなら、1)で求めた特攻結果は自動的に無効とされます(突入に失敗した訳です)。ただしその特攻機が損傷状態となっただけなら1)で求めた特攻結果には何の影響もなく、そのまま適用されます(被弾を物ともせず突入してきたのです)。なお「攻撃失敗」カードは特攻に影響を与えません(この期に及んで特攻隊員は攻撃を断念したりしません)。 3).特攻結果が「命中」またはそれ以上であれば、特攻機の大きさにより「神風損傷判定表(Kamikaze Damage Table)」でそれが目標艦に与えたダメージの大きさを判定します(例外:桜花(MXY7)特攻の損傷判定〔18.86〕)。 4).上記1〜3の結果に関わらず、特攻機を直ちに除去します。 なお特攻機は決して機銃掃射を行えません(それは神風損傷判定表の結果の中に含まれています)。 28.54  たとえ全ての特攻機がこの段階で全て除去されていたとしても退去ターンは通常通り行われる可能性があります。なぜならそれは目標上空に留まった迎撃戦闘機や特攻直掩戦闘機がいた場合、それらに対して広域対空射撃を行わなければならないからです。 28.6  帰路ターンの長さ決定と、帰路ターンでの追撃戦闘は通常通りの方法で解決されます[ 23.24 ]。特攻だからと言って特別な事項はなく通常通りの手順を踏んで行われます。 28.7  特攻によって得られる勝利得点も原則的に通常通りなのですが、米英軍は特攻機を撃墜/損傷状態にしたからといって何一つ勝利得点を得ることはできません(ただし桜花母機の一式陸攻(G4M2s)を撃墜または損傷状態にした場合は、通常の勝利得点を貰えます。なぜなら特攻機は桜花(MXY7)であって、母機の一式陸攻(G4M2s)は特攻機ではないからです)。 ■特攻の例: 1945年3月の沖縄キャンペーン第5ミッションでの事とします。 日本軍はミッション #14により「特攻」を実施することになりました。 日本軍は出撃する特攻機を決めるためにアクションカードを引いたところ、それは「IN MY SIGHTS (3B)」でした。これを「神風出撃表(Kamikaze Aircraft Table)」に当てはめると8機の帝國陸軍特攻機が出撃したことが分かりました:その内訳は双発の二式複座戦闘機「屠龍」(Ki-45)が1エレメントと、三式戦闘機「飛燕」(Ki-61)が1エレメント、そして九七式戦闘機(Ki-27)が2エレメントでした。 次に両軍とも増援(Resource)を秘密裏に選びました。 米軍側はこの特攻隊を阻止する為に迎撃戦闘機として増援 #1を選び、F6Fヘルキャットの1エレメントを向かわせました。 日本側は特攻直掩戦闘機として増援 #3(Ki-61飛燕1エレメント)を選びました。 また日本側は、特攻出撃するのが陸軍機なので、三式戦闘機「飛燕」(Ki-61)の1エレメントを、一式戦闘機「隼」(Ki-43-II)のそれに変更しました(神風出撃表下部の注釈2を参照)。 しかるのち特攻は往路フェイズから開始されます。まず往路ターンの長さを決めます。今回の特攻隊が全て戦闘機で編成されているので往路は距離8ターンから戦闘機の速度6を引いた結果2ターンとなります。  さて往路の2ターン終了後、迎撃戦闘をかいくぐった特攻機によって、日本側は特攻索敵フェイズを開始します。 まず1枚目に引いたカード(First Draw)は「失敗(Miss)」でした。「神風索敵表(Kamikaze Search Table)」に当てはめるとミスでは何も発見できない(Nothing)とありました。こうなれば必然的に第2のカードを引くしかありません。 今度(Second Draw)は「成功(Hit)」でした。その結果発見したのは護衛空母でした(カードの色が赤なら正規空母だったのですが)。特攻隊としてはより大きな目標を求め、この護衛空母を無視して先へ進む事にしました。ただしその為には護衛空母からの広域対空射撃を受けなければなりません。特攻機のうち超低空(Very Low)または低(Low)高度にあるものは護衛空母による広域対空射撃としてそれぞれ1枚のカードでその損害を判定されます。 それが済むと日本軍はこれで最後となる3度目カード引き(Third Draw)を行って目標艦を捜しました。その結果は「直撃(Direct)」で、戦艦に目標を定めることに成功しました。これが日本軍にとって最後の索敵なので、否が応でも戦艦に特攻するしかありません。 そして侵入ターンで戦艦からの広域対空射撃を受けた後、爆撃ターン開始時に特攻隊には3機が残っていました(それ以外の機は途半ばにして撃墜されたのです)。その内訳は、双発の二式複座戦闘機「屠龍」(Ki-45)が2機と、九七式戦闘機(Ki-27)が1機です。それら各特攻機につき1枚ずつアクションカードを引いて以下のように特攻結果を求めていきます。  まず1機の「屠龍(Ki-45)」が突入を開始し、特攻結果を求めるためにアクションカードを1枚引きました。その結果は「命中(Hit)」でした。これに対し米軍は戦艦による目標からの対空射撃として4枚のカードを引きましたが「攻撃失敗(Spoiled attack)」しか得られませんでした。特攻に「攻撃失敗」は効果がないので、1機目の「屠龍」による「命中」は有効とされ、「神風損傷判定表(Kamikaze Damage Table)」で双発(Multi-Engine)機による命中の欄を見ると3ダメージとありましたので、その戦艦は3損害を被ります(特攻を終えた1機目の「屠龍」は除去されます)。  次に2機目の「屠龍」による特攻結果は「致命弾(Vital)」で、対空射撃の結果は「屠龍」を損傷状態としましたが、損傷状態では特攻突入を阻止できず、戦艦は一挙11ダメージを被りました(特攻を終えた2機目の「屠龍」は除去されます)。  ちなみに米軍は2機の「屠龍」が除去されたことで勝利得点を受け取ることはできません。  最後に「九七戦(Ki-27)」が突入を開始します。引かれた突入結果は「直撃(Direct)」でしたが、戦艦による目標からの対空射撃として九七戦は5ヒットを被って虚しく海中に没し(「九七戦」は除去されます)、その特攻結果「直撃」は無効とされました。米軍は九七戦撃墜によっても勝利得点を得ることはありません(特攻機の撃墜は一切VPにならないのです)。  この後、残っている特攻直掩戦闘機と迎撃戦闘機があれば、退去ターンと帰路ターンを最後まで行います。 29.0 ガダルカナル・キャンペーン ガダルカナル・キャンペーンは、ガダルカナル島(以降、ガ島と略)を確保する為に繰り広げられた10週間に渡る航空戦を再現しています。それは毎週それぞれ2つのミッション(攻撃/船団直掩任務)を含みます。プレイヤは、自軍の使用可能機を最も適当と思われる任務飛行に送り出して個々のミッションで得点を挙げ、最終的にキャンペーンでの勝利を目指します。 製作註:WW2欧州での航空戦後半を扱った「第八空軍(Eighth Air Force)」をプレイした経験のある人にとって、このガ島キャンペーンとスターリングラード空輸キャンペーンが、よく似ている事に気が付かれると思います。しかしながら当然「ガ島」と「スターリングラード」には大きな相違があります。同じだろうと勘違いして読み飛ばさずに、必ず以下のルールを丹念に読んでください。 29.1 ガ島キャンペーンのゲーム手順 1).アクションカードを一枚引いて、その週の天候を決定します(例外:キャンペーンの最初の週には引きません。最初の週は曇天であり両軍が使用できる航空機の数は4と決まっています)。 2).アクションカードを一枚引いて、攻撃任務(Attack Mission)の目標〔29.42〕を決定します。 3).攻撃任務の解決手順に入ります。 A.その任務に投入する航空機と搭載兵装を対戦相手に知られないように選びます。 B.その任務に熟練パイロットやクルーが登場するかどうか無作為判定〔19.2と19.3〕を行います。 C.任務の往路ターン〔23.2〕の長さを算出します。 D.通常通り任務〔23.0〕を開始します。 4).ガ島キャンペーン・シート左下にあるガ島キャンペーントラック上で(その任務の結果〔29.63〕によって)マーカを動かします。 5).日本軍側は、ガ島補給任務〔29.43〕の目標を決定します。または、ここで(任意選択である)空母戦キャンペーン〔29.7〕「第二次ソロモン海戦(Eastern Solomons)」「南太平洋海戦(Santa Cruz)」のどちらかを選択することもできます。 6).日本軍による増援船団直掩任務(Resupply Mission)を開始します。 A.船団直掩任務に投入する航空機と搭載兵装を対戦相手に知られないように選びます。 B.その任務に熟練パイロットやクルーが登場するかどうか無作為判定〔19.2と19.3〕を行います。 C.任務の往路ターン〔23.2〕の長さを算出します。 D.通常通り任務〔23.0〕を開始します。 7).ガ島キャンペーン・シート左下にあるガ島キャンペーントラック上で、(その任務の結果〔29.63〕によって)マーカを動かします。 8).ここで勝利判定を行います。もしガ島キャンペーントラック上のマーカが「日本軍転進(Japanese Repulsed)」にあるなら米軍の勝ち、反対に「米軍撤収(Americans Evacuate)」にあるなら日本軍の勝ちで、このガ島航空戦役は直ちに終了します。 ここでゲームが終了しなければ、米国側はアクションカードを一枚引いて、自身が受け取れる増援〔29.57〕と次の週の稼働機に影響を及ぼす陸戦イベント〔29.65〕の有無を判定します。 29.2 ガダルカナル・キャンペーン・シート ガ島キャンペーン・シートにはキャンペーンを行うのに必要な情報が記載されています。 訳註:なお括弧内の英文はシートの表記に合わせています。 キャンペーンシートには以下の記載があります: キャンペーン名 キャンペーンのゲーム手順 キャンペーン・トラック キャンペーン・トラック上で「ガ島」マーカを左右にシフトさせる3つ(攻撃任務、船団直掩結果、空母戦)の要件リスト(adjustments to marker) 天候による使用可能機数決定表(Weather) 攻撃目標決定表(Attack Mission Targets) 米軍増援表(US Reinforcements) キャンペーン地図 29.3  キャンペーン記録シート 本作にはガ島キャンペーンの推移を書き留めておく為のキャンペーン記録シート(Guadalcanal campaign Log)が用意されています。 両軍とも、ガ島キャンペーンの遂行にあたって決定した天候、実施した任務の目標、投入した航空機の明細、勝利得点数、受け取った米軍増援などを記録シートに書き留めておきます。 なお記録シートは本作の購入者に限り、プレイ目的でコピーして使用することを認めます。 29.4 各種任務(Missions) 29.41 ガ島キャンペーンでは各週決まって次の2任務が実施されます:それは攻撃任務と船団直掩任務です。 攻撃任務の場合、その目標と、どちらが攻撃側であるかは、無作為に引かれたアクションカードによって決定されます; 船団直掩任務の場合、日本軍プレイヤはその直掩対象(駆逐艦による鼠輸送か徴用商船による正規の輸送作戦)を選び、常に防御側となります。 29.42 攻撃任務の目標決定 任意のプレイヤがアクションカードを一枚引き、「攻撃目標決定表」と照らし合わせて、その目標と、どちらが攻撃側となるかを参照します。 29.43 船団直掩任務 攻撃任務の解決が済んだ後、日本軍側は続く船団直掩任務において、徴用輸送船による正規の船団輸送か、駆逐艦による不正規な鼠輸送かを米軍側に宣言しなければなりません。 日本軍側は、キャンペーン全体を通して船団直掩任務の為に使用できる5つの鼠輸送(Destroyers:駆逐艦)と3つの輸送船団( Freighters)を有しています。  もしその任務の結果、駆逐艦または輸送船団が沈められた場合、キャンペーン記録シート右下の該当する艦種のボックスを一つ塗り潰して下さい。いずれかの艦種が全て沈んだ場合、その艦種による海輸は行えなくなります。 もしも駆逐艦、輸送船団共に全滅した場合は、もはや船団直掩任務は実施されません。この場合、攻撃任務が終わると、続く船団直掩任務はパスされますが、日本軍の飢餓状態が深まったとしてキャンペーン・トラック上のマーカが自動的に一つ左(日本軍のガ島転進方向)にシフトされます。 5つある駆逐艦も3つある輸送船団も全て沈められた日本軍は、任意選択である空母戦キャンペーン〔29.7〕を宣言することができなくなります。 訳註:船団直掩任務とはつまり、日本の「駆逐艦(Destroyers)」または「輸送船団(Freighters)」を目標とする米軍航空攻撃(任務)と、それに対する日本軍邀撃を行うことを指します。その結果、駆逐艦または船団に与えた打撃数による米軍得点によって、トラック上のマーカが左右にシフトする訳です。例えば「輸送船団」攻撃の結果得られた得点がゼロなら日本軍側に有利な右2シフト、5点以上なら米軍有利に左1シフトします。 29.44  高度 任務飛行を行う全ての戦闘機と軽爆撃機、日本軍の一式陸攻(G4M1) は、攻撃/海輸直掩任務とも超高空(Very High)を除く、いかなる高度ででも任務開始時に選択することができます。 米軍のPBYカタリナ飛行艇は、中高度(Medium)、低空(Low)、超低空(Very Low)のいずれかの高度で任務を開始しなければなりません。B-17E爆撃機は、中高度または高々度(High)で任務を開始しなければなりません。 そして編隊航空機は任務の間中ずっと、任務開始時に決めた高度で飛行し続けなければなりません(任意で高度変更することは許されません)。 29.45 任務の往路/帰路ターン算出 全ての任務は、任務遂行のために往路8ターン、任務実行後の帰路7ターンを基本値として、任務飛行する飛行機のスピード値を基本値から差し引いて出たターン数が実際の往路/帰路ターン数となります〔20.3〕。なお航空機が損傷面になることでスピード値が変化し、このターン数が増大する事もあります。 29.5  任務飛行への航空機選出 29.51 他のキャンペーンと異なりこのガ島キャンペーンでは、使用可能な航空機の中から任務毎にプレイヤが自由に選んで任務飛行させることができます。 任務飛行可能な航空機は、次の3つの要件によって制限されます: 天候によりその週全体で任務飛行できる機数と、陸戦イベントによりその週に使用が制限される機種とその数、記録シート下部にある使用可能機一覧表のカッコ内に記載された1週間に使用できるその機種の上限数。 29.52 天候 各週の冒頭、任意のプレイヤが一枚アクションカードを引いてその週の天候を決定します。 引かれたカードをキャンペーンシートの天候決定表に照らし合わせるとその週の天候が判明します。 その結果が、その週全体を通じて任務飛行を行わせることができる航空機の総数となります(注:米軍の使用可能機数は、キャンペーン・トラック上のマーカの位置により陸戦イベントの結果として減少する可能性があります〔29.65〕)。 例外:キャンペーンの最初の週(第1週)には天候の判定は行いません。その代わりに両軍とも最初の週の間に合計4機の航空機を任務飛行させることができます。 29.53 記録シート下部に、各軍が使用できる航空機が全てリストアップされています。それは各々の機種名の後、カッコに入った数を持ちます。 カッコ内の数値は、その機種が各週の全体を通じて飛行任務に従事させる事ができる最大数を示しています。 攻撃任務に飛ばした航空機を、続けて船団直掩任務に飛ばすことはできません(その逆も同じです)。 訳註:例えば攻撃任務に零戦を二機飛ばしたなら、船団直掩任務に再び零戦を飛ばすことはできません(なぜなら零戦は各週二機までしか飛行させられないからです)。 29.54  機種名とカッコに続くボックスは、ガ島キャンペーン全体で使用可能なその機種の総数を表しています。 幾つかの米軍機の場合、灰色のボックスがありますが、これは無作為補充〔29.57〕で得られるかもしれない機体を示しています。  航空機が任務の過程で撃墜されるたびに、その機種のボックスを一つ塗り潰します。その機種の全てのボックスが塗り潰された場合、当然ながらその機種はもはやキャンペーンの残りの期間使用することはできません。 29.55 上記の範囲内〔29.52〜29.54〕で、プレイヤは飛行任務に従事させる航空機を自由に選ぶことができます。ただし使用する機種と機数によって、可能な限りエレメントまたは編隊を組ませなければなりません。 訳註:例えば零戦二機を飛行させる場合にはリーダー機二機ではなく、リーダー&ウィングマンの1エレメントで飛行させなければならない訳です。ただし零戦一機と二式水戦一機だけ飛ば場合は、それぞれリーダー機となります。 なお爆装可能な戦闘機の場合、望むなら爆装させて構いません。 29.56 攻撃任務が完全に終了するまで、船団直掩任務に割り当てる航空機を選んでおく必要はありません。 29.57 米軍機の補充増援 米軍のみ航空機の補充を受け取る可能性があります。補充機は、順を追ってグループ毎に受け取っていきます。キャンペーン・シート右下の米軍補充増援表に各々のグループがリストアップされています。 各週の終了時、米軍は無作為に一枚のアクションカードを引き、もしそれが赤のカードであれば次の週から使用可能となる補充機を受け取ることができます。補充グループは、番号の若い順に受け取っていきます。例えば既にグループ3まで受け取っていれば、次はグループ4のアベンジャー雷撃機2機という具合です。 29.6 キャンペーン・トラック 29.61 キャンペーン・シート左下には、キャンペーンにおいて勝利を判定する(それと同時に特定の陸戦イベント〔29.65〕の発生を示す)のに必要なトラック(表示欄)があります。 濃緑色で日米の旗が描かれた「ガ島」マーカは、このトラック上で各々の任務の結果に従って動かされます。 29.62 キャンペーンゲームの開始時、「スタート・キャンペーン」と書かれた欄にマーカが置かれます。 29.63 各々の任務終了後(または空母戦キャンペーン〔29.7〕終了後)、キャンペーン・トラック上で「ガ島」マーカを左右にシフトさせる3つ(攻撃任務、船団直掩結果、空母戦)の要件リスト(adjustments to marker)を参照してマーカの位置を左右にシフトさせます。空母戦を除き、任務の結果として得られた得点(VP)によりマーカの動向が決まります。 なおこのガ島キャンペーンにおいては、損傷した/撃墜された航空機による得点は一切カウントしません。任務の結果、目標物に与えた損害によって得られたVPだけが戦況(マーカ)を左右するのです。 29.64 勝利(どちらかの軍のガ島撤退)または陸戦イベントの発生は、各週の終わりにマーカの位置によって決定されます。 なおマーカ位置の変更はあくまでその週の終わりに行われる為、週の途中でマーカが変動したり、その結果として影響を被ったりはしません。 29.65 陸戦イベント キャンペーン・トラック上の欄の内3つは、日本軍の飛行場奪回作戦の進捗を表す陸戦イベントとなっています。 マーカがこれらの欄に置かれた、または超過した時はいつでも、以下の陸戦イベントの一つまたは複数がその翌週に影響を及ぼします。 ●ピストル・ピート: この陸戦イベントが効果を発揮している間、日本軍による飛行場を攻撃目標とする攻撃任務には自動的に1打撃が付加されます(one additional point of Damage)。 この陸戦イベントは、マーカがピストル・ピート欄か戦闘機用滑走路(Fighter One)欄でその週を終える時にその効果を発揮します。 (編註:「Pistol Pete(一発屋)」とは米海兵隊員が、日本陸軍野戦重砲兵第四聯隊の十糎加農砲に与えたアダ名で、史実においてヘンダーソン飛行場の戦闘機用滑走路の砲撃を命じられた十糎加農砲は、観測も行えない超遠距離射撃を行う為に無理矢理俯角を上げて砲撃し続けた結果、駐退器を破損して放棄されました。しかし日本軍の攻勢が上手くいって飛行場に近づく事ができれば、これによる砲撃で米軍機の離発着に大きな影響を与える可能性がありました) ●戦闘機用滑走路(Fighter One): この陸戦イベントが効果を発揮している間、米軍はその週に(天候により)使用できる機数の総計から2機分航空機を減少させなければなりません。 この陸戦イベントは、マーカが戦闘機用滑走路(Fighter One)欄か、またはヘンダーソン飛行場(Henderson Field)でその週を終える時にその効果を発揮します。 ●ヘンダーソン飛行場(Henderson Field): この陸戦イベントが効果を発揮している間、日本軍による飛行場を攻撃目標とする攻撃任務を、日本軍の任意により「米地上軍攻撃(ground forces)」任務に変更することができます。この場合も日本軍が攻撃側であるのは変わりません。  この陸戦イベントは、マーカがヘンダーソン飛行場(Henderson Field)でその週を終える時にその効果を発揮します。 マーカの位置による陸戦イベントは、あくまで次の週に影響を与えるものです。その週の間の行動によってマーカが幾つ変動したとしても、あくまでマーカ位置による影響はその週の終わりの段階で判定される為、その週の間に新たに到達した陸戦イベントによって米軍航空機の運用に変動を与えることはありません。 訳註:例えば日本軍の攻撃任務が成功した結果、マーカがピストル・ピート欄から右へ1つシフトして戦闘機用滑走路欄に達したとしても、続く船団直掩任務で船団攻撃に飛び立つ際に使用可能な米軍機の総数から2機分減らされる事はないのです。 29.7 (日本軍側任意選択)空母戦キャンペーン 史実のガ島戦役では、日本軍によるガ島奪回作戦の一環として「第二次ソロモン海海戦(Battles of Eastern Solomons)」と「南太平洋海戦(Battles of Santa Cruz)」の2つの空母戦が生起しました。 日本軍が望むならこのオプションを選択する事によって、これを再現する事ができます。 ただしこのルールは、ゲーム開始前に両軍の合意が得られた場合にのみ有効な「選択ルール」として扱われます。なぜなら空母戦キャンペーンの実施は、それだけで別個のキャンペーンを構成する程のプレイ時間を必要とし、ガ島キャンペーンの決着をかなり長引かせる事になるからです。 29.71 キャンペーンの第三週から以降いつでも、日本軍が望むなら船団直掩任務の代わりに「第二次ソロモン海海戦(Battles of Eastern Solomons)」の発生を宣言する事ができます。 29.72 キャンペーンの第六週から以降いつでも、日本軍が望むなら船団直掩任務の代わりに「南太平洋海戦(Battles of Santa Cruz)」の発生を宣言する事ができます。 29.73 各々の空母戦キャンペーンは、ゲーム中一度だけ宣言することができます。 またもし日本軍が「第二次ソロモン海海戦(Battles of Eastern Solomons)」の発生を宣言することなく「南太平洋海戦(Battles of Santa Cruz)」の発生を宣言した場合、もはや「第二次ソロモン海海戦」は永久に発生しません。 29.74 なお日本軍側がその週の攻撃任務において防御側であった場合にのみ、空母戦キャンペーンを宣言することができます。 29.75 空母戦キャンペーンが宣言された場合、該当する空母戦キャンペーン・シートを使用して、通常の空母戦ルール〔25.0〕を使ってその空母戦キャンペーンを遂行します。 29.76 空母戦の勝者が決定したならば、その勝者に合わせてマーカを変動させます(もし空母戦が引き分けに終わったなら、マーカの変動はありません)。更にもし米軍側が空母戦の勝者である場合、その週の末に自動的に次の増援機グループを受け取ることができます。 29.8 ガ島キャンペーンの勝敗 いずれかの週末に「ガ島」マーカが右端か左端に位置しているなら、直ちに勝者が決定します。 もしガ島キャンペーン・トラック上のマーカが「日本軍転進(Japanese Repulsed)」にあるなら米軍の勝ち、反対に「米軍撤収(Americans Evacuate)」にあるなら日本軍の勝ちとして、このガ島航空戦キャンペーンは直ちに終了します。 ■ガ島キャンペーン週の具体例(Extended Example):  ガ島キャンペーンの第三週開始時とします。これまでの状況説明として、最初の2週に日本軍はなんとかキャンペーン・トラック上のマーカを右へ一つ動かす事に成功しています。ただしその代償として日本軍は、この時点で1機の零戦二一型(A6M2)と2機の一式陸攻(G4M1)、そして1つの駆逐艦を喪っています。対する米軍側の損失は、2機のF4Fワイルドキャットと1機のSBDドーントレスです。なおこれまで米軍は、1回も補充機〔29.57〕を受け取っていません。 ちなみに両プレイヤはゲーム開始前に行った打ち合わせにおいて、選択ルール扱いの空母戦キャンペーン〔29.7〕を採用する事に合意しています。 それでは第3週ターンを開始しましょう。 まずは天候決定からです。無作為に引かれたアクションカードはTIGHT TURNでした。これを天候表と照合すると結果は「断続的な悪天候(Scattered Storms)」であり、米軍がその週に使用できる機数の上限は8機まで、日本軍は6機までとなりました。 次に攻撃任務の目標決定の為、無作為にアクションカードを一枚引きました。その結果はIN MY SIGHTSでした。これを攻撃目標決定表と照合すると、結果は「日本軍による飛行場爆撃」であり、日本軍が攻撃側で米軍が防御側(邀撃)となりました。 これを受けて両軍は、相手に分からないように使用可能な航空機の中からこの飛行任務に割り当てる機体を選び出します。 日本軍は、3機の航空機をこの攻撃任務に飛ばす事に決めました:それは爆撃を行う2機の九九艦爆(D3A1:軽爆撃機1エレメント)と、それを米戦闘機から守る1機の零戦(リーダー機)です。 一方米軍は、2機のF4Fワイルドキャット(1エレメント)を邀撃に飛ばすことに決めました。 その結果、戦闘機数で米軍側が2倍優勢であり、また飛行場の強力な対空砲火が米軍側に有利に働くはずでしたが、この攻撃任務の結果は、日本軍が飛行場に8ポイントもの打撃を与えることに成功し、10VPを得た為に「ガ島」マーカが2つも右へシフトしました。 かてて加えて米軍は1機のワイルドキャットまで喪いました。その代わり、日本軍の九九艦爆を1機撃ち落とすことに成功しました。 攻撃任務が終了したので、続いて船団直掩任務の実施に移ります。 なお現在キャンペーンの第3週なので、日本軍は船団直掩任務の代わりに「第2次ソロモン海海戦」キャンペーンを宣言する選択肢があります。しかし今週は日本軍が先の攻撃任務において攻撃側であった時から、空母戦を宣言することができません。 従ってこの段階での日本軍の選択肢は、輸送船団か駆逐艦のどちらで海輸を行うかに絞られます。日本軍は輸送船団による海輸を行うべきかどうか悩みました。なぜならもし日本軍が輸送船団を無事に守り抜けば(ガ島に大量の増援を揚陸することに成功した結果として)、マーカは更に2つ右に動かされ、一気に米軍敗退が決定し、ガ島キャンペーンを勝利で飾ることができるからです。 しかし米軍も当然その点は理解しているはずで、飛行可能な残り6機の全力を挙げて船団攻撃に繰り出すのは明白であり、やはりここはリスク回避の意味で駆逐艦による鼠輸送を選び、そう宣言しました。  なお日本軍は、飛行可能な残り3機で駆逐艦の上空直掩にあたるしかありません。日本軍は今週すでに1機の零戦を飛ばしたので、ここで飛ばせる零戦は1機だけです(零戦は1週間に2機までしか使用できません)。他の2機は、二式水戦(A6M2-N)の1エレメントとしました。 対する米軍は、2機のP-400エアロコブラ戦闘機と、2機のSBDドーントレス急降下爆撃機、2機のTBFアベンジャー雷撃機(各1エレメント)で日本の増援輸送を攻撃することにしました。 その結果、日本軍駆逐艦は撃沈され、マーカは1つ左へ移動させられました。その代わり米軍は1機のドーントレス爆撃機を喪いました。 かくして週末を迎え勝敗を判定すると、この段階では決定的勝利(どちらかのガ島撤退)は成し遂げられておりません。 そこで米軍は補充機を得られるかどうか、無作為に一枚アクションカードを引きました。 そのカードをめくって米軍は安堵の溜息を洩らします。それは赤い攻撃カードであるOUT OF THE SUNであり、米軍は初の補充グループとしてワイルドキャット戦闘機2機を新たに受け取ったのです。 最後にプレイヤは確認し合います。この週を終えた時点でマーカが「ピストル・ピート」欄にあるので、次の第4週にもし日本軍の攻撃目標として飛行場が指定された場合、(実際に爆撃したかどうかに関わらず)自動的に飛行場に1打撃が付加されるという点をうっかり忘れない為にです。 30.0 中華なB-29 空の超要塞ソロプレイ専用キャンペーン 編註:1943年夏に150機のB-29で新設された米陸軍航空隊第20爆撃兵団は、44年4月に米本土の訓練基地を飛び立ち、中国奥地の蒋介石軍支配下にあった成都へ向けて、モロッコ、エジプト、インド経由で1万8千キロもの長旅を行いました。最新鋭の超長距離重爆撃機B-29は、どの爆撃兵団も渇望していましたが、ルーズベルト大統領はこれを成都を根拠地とする対日戦略爆撃作戦「マッターホルン」によって、華々しくデビューさせる事に決めたのでした。 しかしインドからヒマラヤ山脈を越えて戦略爆撃に必要とする膨大な量の補給物資(B-29一機あたりの爆撃任務に必要な補給物資は約23トン)を輸送するのは極めて困難であり、B-29自体をヒマラヤ越えの空輸任務に就かせなければならない程でした。またB-29のエンジンは狭いナセルに大出力の発動機を詰め込んでいた為に発火しやすく、成都にあったB-29の半数は常にエンジンの換装を待っている始末でした。加えて未開地同然の成都ではまともな整備/修理など望むべくもありませんでした。 こうした事情から当初5月1日に開始される予定だった対日爆撃は6月15日まで遅延(期せずしてこの日、米軍サイパン上陸)し、以後45年1月17日まで延べ3058機が出撃して(105機損失/405機補充)、49回の爆撃行が実施されましたが、費用対効果を考えた場合、米軍戦史も認めるように作戦の失敗は明らかでした。結局マリアナからの戦略爆撃が本格化するのに合わせて人員資材は同方面へ逐次移送され、45年1月28日を以て第20爆撃兵団は虚しく成都から引き揚げを完了したのでした。  このB-29ソロプレイ専用キャンペーンでは、プレイヤは抽象的に3機のB-29を担当し、全12週間に渡って戦略爆撃の成果を最大限挙げるべく、補給物資の運搬/備蓄、慣熟訓練、損害回復を過不足なくこなすことを求められます。 註:他のキャンペーンとは異なり、この「中華なB-29」では、各種無作為判定の為に引かれたアクションカードの色ではなく、左中央下部のカード番号が判定の基準になることに注意して下さい。 30.1 B-29キャンペーンのゲーム手順 1).(第5週以降)アクションカードを一枚引いて、以前のターンに決定した爆撃任務を次のターンに行うよう厳命されたかどうか判定します。 2).損害を被っている各B-29から自動的に1損害回復させます。 3).各B-29に割り当てられた任務(Duty) 〔30.3〕を以下の順で実施していきます。 4).爆撃任務(M Duty) 〔30.4〕を実施するB-29は、以下の順でその解決を行います。 A. 爆撃任務に飛び立つB-29一機毎に、20補給ポイントを消費しなければなりません。 B. 往路ターン〔23.2〕の長さと爆撃高度〔30.42〕を決定します。 C. アクションカードを一枚引き、「爆撃任務/空輸表(Mission/Supply Transport)」にある「状況(Environment)」欄と照らし合わせて、その爆撃行に影響を与える外的要因を判定します。 なおこの欄に記載された「状況」の解説は、プレイヤ補助カードの裏面にあるキャンペーンゲーム・リソース・シートにあります(一部の状況は前作Zero!の同シート上にあります)。 D.アクションカードを一枚引き、「爆撃任務/空輸表」にある「相手側(Opposition)」欄と照らし合わせて、その爆撃行を邀撃する日本軍機を判定します。 E. 爆撃に参加するB-29一機毎にアクションカードを一枚引き、「爆撃任務/空輸表」にある「イベント」欄と照らし合わせて、その爆撃行で発生するイベントを判定します。なおこの欄に記載された「イベント」の解説は、プレイヤ補助カードの裏面にあるキャンペーンゲーム・リソース・シートにあります(一部の状況は前作Zero!の同シート上にあります)。 F.爆撃任務を実施(往路→爆撃→帰路)します。 G.その任務で発生した勝利得点(VP)の増減を記録します。 H.爆撃を実施した上で撃墜されずに帰還したB-29各機は、ここでアクションカードを一枚引き、もしそのカード番号が「45」以下であれば実戦経験を積んだとして任意の未訓練ボックスを1つ塗り潰す事ができます〔30.65〕。 5).補給ポイント空輸任務(S Duty) 〔30.5〕を選んだB-29は、以下の順でそれを解決を行います。 A. 空輸に従事するB-29各機毎にアクションカードを一枚引き、「爆撃任務/空輸表」にある「空輸(Transport)」欄と照らし合わせて、その空輸によって得られる補給ポイント数と、(その記載があれば)イベント、相手側の邀撃を判定します。  B.もしも空輸機の中で日本軍機の邀撃を受けるものがあれば、アクションカードを一枚引き、「爆撃任務/空輸表」右端の「相手側(Opposition)」欄と照らし合わせて、邀撃機を決定します(運が良いと邀撃機が無い場合もあります)。邀撃機が決定したら続いてまたアクションカードを一枚引き、「相手側防空戦闘表(Opposition Combat)」と照らし合わせて、邀撃機の開始時高度と飛行ターン数を決定し、邀撃戦を解決します。  なお邀撃戦がなければ単純にイベント(あれば)を適用して、空輸任務を終えます。 C. 空輸任務で得た補給ポイントと、邀撃戦やイベントの結果発生した勝利得点(VP)の増減を記録します。 6).慣熟訓練任務(T Duty) 〔30.6〕を選んだB-29各機は、自身のトレーニング・トラックを1つ塗り潰す事ができます。 7).修理任務(R Duty) 〔30.7〕を選んだB-29各機は、自身の損害を4ポイント分回復させる事ができます。 8).(イベント結果として)一式陸攻による根拠地爆撃(Follow Up Attack)が行われるなら、ここで全て解決します。この爆撃によるVPの増減やB-29への損害も記録しておきます。 9).もしあるなら喪われたB-29の補充を行います〔30.73〕。 10).もしこのターンに爆撃任務を実施していたり、厳命された爆撃任務を拒絶していたりすれば、アクションカードを一枚引き、「爆撃任務の目標表(Mission target)」と照らし合わせて、次のターンの爆撃任務目標を決定します。 11).もしこれが第12週であるなら、勝敗の度合いを判定します。 30.2 中華なB-29キャンペーン・シート 中華なB-29キャンペーン・シートには、このキャンペーンを行うのに必要な情報が記載されています。 訳註:なお括弧内の英文はシートの表記に合わせています。 キャンペーンシートには以下の記載があります: キャンペーン名 キャンペーンのゲーム手順 キャンペーンで得られる勝利得点表(Victory Point Awards) 爆撃任務の目標表(Mission target) 爆撃任務/空輸表(Mission/Supply Transport) 相手側防空戦闘表(Opposition Combat) 標的無作為決定表(Random Aircraft Selection) キャンペーン地図 キャンペーン勝敗判定表 30.22 キャンペーン記録シート 本作には中華なB-29キャンペーンの推移を書き留めておく為のキャンペーン記録シート(Guadalcanal campaign Log)が用意されています。 プレイヤは、B-29キャンペーンの遂行にあたって実施した爆撃目標、次に厳命された爆撃目標、各機が選択した任務、爆撃任務の状況、勝利得点、補給ポイント、各機の練度向上などを記録シートに書き留めておきます。 なお記録シートは本作の購入者に限り、プレイ目的でコピーして使用することを認めます。 30.3 各種任務 30.31 キャンペーンの各週の初めに、プレイヤはB-29各機に以下のいずれかの任務のうちのいずれかを割り当てます。 M = 爆撃任務〔30.4〕 S = 補給ポイントの空輸任務〔30.5〕 T = クルーの慣熟訓練任務〔30.6〕 R = 修理任務〔30.7〕により4損害回復 30.32 B-29各機は、ある一つの週にいずれか一つの任務だけしか遂行できません(ただし同じ週に複数のB-29が、同じ任務を割り当てられる事は当然ありえます)。   30.33 いずれのB-29も、第四週まで爆撃任務に就くことはできません。 30.34 損傷状態面にないB-29だけが、爆撃任務に就くことができます。 しかし損傷状態面を向けているB-29でも、空輸、慣熟訓練または修理任務に就かせることができます。 30.35 爆撃任務に就くB-29一機毎に20補給ポイントを支払う必要があります。 30.4 爆撃任務 編註:ルーズベルト大統領の肝煎りで編成された第20爆撃兵団の司令官ケネス B.ウルフ准将には、北九州の八幡製鉄所を目標とする第1回出撃を44年5月1日に行う事が求められていました。しかし成都への物資輸送は思うように捗らず、結局第1回出撃は1ヶ月半遅れの6月15日になりました。それでもこれは42年4月のドゥーリットル爆撃隊以来の日本本土に対する爆撃であり、米国民は歓喜で、日本国民は憂慮を以てこのニュースを迎えました。 30.41 第4週から初めて以降、B-29各機は爆撃任務に就くことができます。 複数のB-29が爆撃任務に参加する場合、それらは一つの爆撃機編隊〔17.22〕を組んでいるものとみなされます。 30.42 プレイヤは、B-29爆撃編隊の開始高度を中高度、高高度、超高空のいずれかから自由に選ぶことができます(例外:空中散布機雷(目標D)だけは超低空を義務付けられます)。 なおB-29はあくまで編隊爆撃機なので、爆撃任務の間中、開始時に決めた高度を変更することはできません。 30.43 開始高度を決定したなら、プレイヤは以下の手順に従って爆撃任務を遂行します。 1).プレイヤはアクションカードを一枚引き、そのカード番号に、後述するクルーの練度修正を適用した上で「爆撃任務/空輸表(Mission/Supply Transport)」の「状況(Environment)」欄を参照し、そこに書かれた状況をキャンペーンリソースシートで確認します。 「状況(Environment)」判定の際、その爆撃任務に参加している各々のB-29のトレーニング・トラックを参照し、(未訓練の)塗り潰されていないボックス〔30.62〕一つにつき「1」を、引いたカード番号に加えなければなりません。 訳註:ゲーム開始時、各B-29の未訓練ボックスは5個あります。従って全く未訓練の3機が爆撃行に飛び立った場合、状況確認の際+15が加えられます。 2).次にプレイヤはもう一枚アクションカードを引いてそのカード番号と「爆撃任務/空輸表」右端の「相手側(Opposition)」欄とを照らし合わせ、その爆撃行に対する日本側の邀撃機を決定します。  なお邀撃機が2種類ある場合、もしその爆撃行が日本本土または台湾(Japan or Formosa)に対するものなら前者を、それ以外の場所に対する爆撃行、または空輸任務なら後者を適用します。  ちなみにここで決めた邀撃機は、次に引くイベントの結果により更に増強される可能性があります。 3).最後にプレイヤは爆撃に参加するB-29一機毎にアクションカードを一枚引いてそのカード番号と「爆撃任務/空輸表」中央の「イベント」欄とを照らし合わせ、その爆撃行で生起するイベントを決定します。 この「イベント」判定の際、そのB-29のトレーニング・トラックを参照し、(未訓練の)塗り潰されていないボックス〔30.62〕一つにつき「5」を、引いたカード番号に加えなければなりません。 訳註:ゲーム開始時、各B-29の未訓練ボックスは5個あります。従って全く未訓練の機が爆撃行に飛び立った場合、イベント確認の際+25が加えられます。  なおイベントの結果として「相手側(Opposition)」が出て、邀撃機を追加した場合、機体カードに用意されている以上の同一機体を要求される事があります。足りない場合は、代わりに零戦五二型(A6M5)を登場させます(訳註:エレメントのリーダー機が不足した場合、エレメントごと零戦に差し替えられます)。 30.44 B-29による爆撃任務も、通常通りキャンペーンゲーム・ミッション・ルール〔23.0〕に従って遂行されます。 爆撃任務の遂行によって発生した勝利得点は「勝利得点表(Victory Point Awards)」にある通りで、その変動は全てキャンペーン記録シートに書き留めておきます。  訳註:例えば爆撃結果による正規の得点の他、B-29を全損すると−20点、イベントで根拠地爆撃に来た一式陸攻(中爆撃機)を撃墜すると+10点(逆に生かして帰すと−5点)、B-29が爆撃を終えて帰還するだけで+7点などがあります。 30.45 第4週に遂行を厳命〔Mandatory Mission:30.47〕されている八幡製鉄所(目標B)に対する爆撃任務に限り、この爆撃で目標に与えた打撃による勝利得点は2倍に換算されます(日本軍首脳に与えた衝撃を表します)。 反対にもしこの爆撃行に参加しないB-29があれば、その一機につき−10点の罰則が適用されます。ただし以前の週に撃墜され機体補充〔30.73〕が間に合わずに爆撃に参加できない機は罰則の適用外とします。罰則が適用されるのは、爆撃行に必要な補給を確保できなかったか〔30.35〕、または以前の週に損傷状態面となり第4週までに修理が間に合わなかった分〔30.34〕の機体に対してです。 31.46 プレイヤは、第4週から開始して以後毎ターン終了時に、アクションカードを一枚引き、そのカード番号に従って「爆撃任務の目標表(Mission target)」を参照して、原則的に次ターン遂行を命じられる爆撃目標を決定します。ただしこれはまだ絶対的な遂行命令ではなく、次のターン開始時に再びアクションカードを一枚引き、そのカード番号が「50」以上であった場合にのみ、直前のターンに決定した爆撃任務をその次のターンに行うよう厳命〔30.47〕されたものと見なします。  ただしいったん爆撃目標が決まると、それを遂行しなかった2週目以降、一週毎にカード番号に+10ずつ加算されます。 例示:第4週の最後に引いたカード番号は23で、これを「爆撃任務の目標表(Mission target)」に当てはめると「目標C:日本本土/佐世保(Taku)海軍造船所」への爆撃を次週以降に行うよう指示されました。これを受けてプレイヤはB-29キャンペーン記録シート左上の「任務記録表(Mission/Duty Track)」にある「次の爆撃任務(Next Mission)」欄の第5週部分に「目標C」と記入しておきます。  続いて第5週開始時にアクションカードを引いたところ、その番号は44であり、50に達していなかったので第6週に「目標C」に対する爆撃を厳命(Mandatory Mission)されはしませんでした。ただしプレイヤが望むならこの第5週または次の第6週において「目標C」に対する爆撃を遂行しても構いません。しかしこの例ではそうはせず、その他の任務に費やしました(ちなみに先に決めた「目標C」に対する爆撃が実施されていないので、第5週の終わりに新たに爆撃目標を決定するカード引きは行いません)。  第6週開始時にアクションカードを引いたところ、その番号は46でしたが、爆撃を一週間延期しているので+10が加えられ修正後56となりました。これにより第7週には「目標C」に対する爆撃を厳命(Mandatory Mission)された事となります。これを受けてプレイヤはB-29キャンペーン記録シート左上の「任務記録表」にある「爆撃任務(Mission)」欄の第7週部分に「目標C」と記入しました。 30.47 爆撃目標に対する厳命が下った場合、爆撃遂行を厳命された週に一機以上のB-29を爆撃任務(M duty)に割り当てなければなりません。ただしプレイヤが望むならそれを拒否して爆撃任務に一機も割り当てないか、物理的に割り当て不可能な場合、−10VPの罰則を受けることで、その爆撃目標を無効にできます。なお爆撃を厳命された週にそれを遂行したかしなかったかに関わらず、そのターンの最後にアクションカードを一枚引いて、次週の爆撃目標を新たに決め直します。 訳註:第4週の八幡初空襲を例外として、厳命された爆撃に一機も割り当てなかった事に対し全体として−10VPが適用されるのです。八幡初空襲のように爆撃しなかった一機毎に10点減ではないことに注意してください。 30.48 プレイヤが望むなら、爆撃遂行を厳命される前に自発的にその目標に対して爆撃を行うことができます。この場合、その爆撃目標に対する命令は履行されたものとして、そのターンの最後にアクションカードを一枚引いて、次週の爆撃目標を新たに決め直します。 先の例示の続き:第7週になりました。プレイヤは「目標C」に対する厳命を拒否して10点を失うよりはと、B-29二機を「目標C」に対する爆撃任務に割り当てました。爆撃行に飛び立つ一機につき20補給ポイントが必要〔30.35〕なので合計40補給ポイントを備蓄量から支払います。なお一機のB-29には未訓練ボックスが2つ、もう一機には4つあります。  まず開始時高度を超高空に決め、次に「状況」を確認する為にカードを引いたところカード番号は「10」でした。これに2機の未訓練ボックス合計6を足した結果(16)「米軍に有利な高射砲陣(Flak Guns:US)」となりました。これにより「造船所(Docks:目標カード2A)」を爆撃した際の目標からの対空射撃がカード1枚減少することになりました。これは超高空からの公算(Saturation)爆撃による1枚減少に加えられるものなので、自動的にこの爆撃行では造船所からの広域(1)/目標(2)対空射撃は全く受けないことになります。  次に日本側の邀撃機を決める為に再びカードを引いたところ、カード番号は「23」で、日本本土に対する爆撃行なのでその結果「Ki-84-Ia:四式戦闘機疾風」リーダー機が1機となりました。  続いてイベントを決める為に各機毎にカードを引きます。まず未訓練ボックス2つを持つ機について引いたところ、カード番号は「14」で、これに未訓練ボックス2×5=10を足した結果(24)「イベントなし(NO EVENT)」でした。次に未訓練ボックス4つを持つ機について引いたところ、カード番号は「74」で、これに未訓練ボックス4×5=20を足した結果(94)「相手側(Opposition)」が出て、邀撃機が追加されることになりました。追加の邀撃機を決めるために1枚カード引いたところ番号は「39」で、日本本土に対する爆撃行なのでその結果「L/W Ki-84-Ia:四式戦闘機疾風」1エレメントとなりました。しかしゲームに用意された疾風カードは一組しかなく、そのリーダー機が既に邀撃機として先に登場が決まっているので、零戦五二型の1エレメントを代わりに登場させます。  かくして佐世保までの3往路ターン帰路2ターンを経ての爆撃行で、目標(造船所)に12打撃を与えることに成功しました(+10VP)。しかしその代償として1機のB-29が損傷状態面となりました(−10VP)。残りの1機は損傷状態面になることなく帰還しました(+7VP)。なおこの爆撃行では日本軍邀撃機の内1機を撃墜(+5VP)し、もう1機を損傷状態面としました(+2VP)。  これらを加減した結果、この爆撃行では+14VPを獲得したことになります。  かくして命じられた爆撃行を終えたので、第7週の終わりにアクションカードを一枚引いて、次週の爆撃目標を新たに決め直します。 30.5 補給ポイントの空輸任務 編註:中国奥地成都からの戦略爆撃には莫大な量の補給物資が必要でした。米軍はC-47輸送機やB-25改造貨物機を擁する航空輸送兵団をこれに充てましたが、ただでさえあらゆる方面で切望された輸送隊には需要を充分満たす力はありませんでした。そこで不足分は成都のB-29自身がカルカッタの補給物資集積所へ飛び、ピストン輸送することでこれを補填するという計画になっていました。しかし世界最高峰を誇るヒマラヤ山脈越えの往復飛行(Hump)は、それだけで大変な危険と消耗を強いるものだったのです。 結局B-29を使っての物資空輸に悲観したウルフ准将は44年10月に更迭され、代わって新司令官に着任したのがカーチス E.ルメイ准将でした。欧州での爆撃任務で勇名を馳せたエネルギッシュなルメイは、各編隊から優秀なクルーを選抜して「先導機」を設定する事で編隊全体の爆撃精度を挙げ、部隊を統廃合する事で整備上の問題を減らすことに成功しました。またそれまでの戦訓から百箇所以上の問題点を改良したエンジンも届き始め、11月末頃にはようやく順調に爆撃行が執り行われるようになりました。しかし45年1月ともなるとマリアナ方面からの戦略爆撃が軌道に乗り始め、極端に無駄の多い成都からの爆撃行は早急に中止が決定されました。 爆撃任務に就くB-29一機あたり20補給ポイントの消費が義務付けられていることから、戦略爆撃を円滑に進めるためにプレイヤは、空輸任務によって絶えず補給ポイントを獲得/備蓄することを強いられます。 30.51爆撃任務と異なり空輸任務は複数のB-29が参加したとしても、編隊ではなく、あくまで一機ごとに任務を解決していきます。 空輸任務に従事するB-29各機毎にアクションカードを一枚引き、そのカード番号を「爆撃任務/空輸表」にある「空輸(Transport)」欄と照らし合わせて、その空輸によって得られる補給ポイント数と、(その記載があれば)イベント、相手側の邀撃を判定します。この「空輸」判定の際、そのB-29のトレーニング・トラックを参照し、(未訓練の)塗り潰されていないボックス〔30.62〕一つにつき「5」を、引いたカード番号に加えなければなりません。  もしも獲得できる補給ポイントと共に「イベント」が指示されている場合、アクションカードを一枚引き、「爆撃任務/空輸表」中央の「イベント」欄と照らし合わせて、イベントを決定します。ただしこの際は未訓練による修正は適用しません。ここで修正値として適用されるのはイベント(+10、+20)の表記がある場合に限り、その10または20が引いたカード番号に加えられます。 30.52 もしも空輸機の中で日本軍機の邀撃を受けるものがあれば、アクションカードを一枚引き、「爆撃任務/空輸表」右端の「相手側(Opposition)」欄と照らし合わせて、邀撃機を決定します(運が良ければ邀撃機無しの結果もあります)。邀撃機が決定したら続いてまたアクションカードを一枚ずつ引き、「相手側防空戦闘表(Opposition Combat)」と照らし合わせて、邀撃機の開始時高度と、空戦ターン数を決定し、直ちに空戦ターンをプレイします。  なお邀撃戦がなければ単純にイベント(あれば)を適用して、空輸任務を終えます。  もしもイベントや邀撃により空輸任務のB-29が墜落した場合、当然ながら先にカードで指示された補給ポイントは得られません。 30.53 空輸任務で得た補給ポイントと、邀撃戦やイベントの結果発生した勝利得点(VP)の増減を記録シートに記入します。なお空輸された補給ポイントは蓄積されて週から週へ繰り越せます。 例示:第3週に一機のB-29を空輸任務に割り当てました。なおそのB-29には未訓練ボックスが3つありました。まず最初に引いたカードの番号は「31」で、これに未訓練ボックス3×5=15を足した結果(46)「20補給ポイント、イベント(+0)」となりました。次にイベント確認の為にカードを一枚引いたところその番号は「59」で、邀撃戦闘がないと喜んでいたのもつかのま「L Ki-45:二式複座戦闘機屠龍」リーダー機による邀撃を受けることになりました。しかし戦闘の結果、屠龍を返り討ちして撃墜するのに成功した上、B-29も無事に任務を終えました。これにより20補給ポイントを得ると共に、敵戦闘機撃墜による+5VPまで獲得しました。 30.6 慣熟訓練  キャンペーン開始時のB-29は全て、未訓練の状態にあります。最新鋭の機体にまだ慣熟していないクルー達の状態を表すために、キャンペーン記録シート左下にトレーニング・トラックを用意しています。そこにある未訓練ボックスが塗り潰されていない間は、そのボックスに対応する能力値がそれぞれ減少します。未訓練ボックスは訓練任務を経て、または実地に爆撃を経て帰還する事で(運が良ければ)塗り潰すことができます。 プレイヤが第4週までにやるべきは、一に補給の空輸/備蓄、二に慣熟訓練でしょう。 30.61 完全に未訓練の状態ではそれぞれ、公算(Saturation)爆撃力−2、砲塔防御値−1、相互支援値−1、耐久力−1が適用されます。言い換えるなら完全に未訓練のB-29はそれぞれ、公算(Saturation)爆撃力5、砲塔防御値2、相互支援値1、耐久力11(損傷状態面17。17損害被ると全損)となります。 ★重要な特別ルール:不時着して日本軍に鹵獲されるのを恐れて、このキャンペーンに登場する全てのB-29はノルデン爆撃照準器〔18.32〕を取り外しています。従ってノルデン爆撃照準器による爆撃ボーナスはこのキャンペーンでは無視されます。 30.62 B-29各機のトレーニング状況は、キャンペーン記録シートにあるトレーニング・トラックで管理されます。B-29は慣熟訓練や実戦経験を経て同トラックの未訓練ボックスを塗り潰すことができます。塗り潰された未訓練ボックスは、それに対応するB-29本来の性能値を取り戻します。 30.63 未訓練ボックスの存在は各種任務でのカード引きに悪影響を及ぼします。 爆撃任務の場合、「状況(Environment)」判定に際して、それに参加するB-29全ての(未訓練の)塗り潰されていないボックス一つにつき「1」を、引いたカード番号に加えなければなりません。同様に「イベント」判定に際しては、参加するB-29一機毎にカードを引き、それに(未訓練の)塗り潰されていないボックス一つにつき「5」を、引いたカード番号に加えなければなりません。 空輸任務の場合、「空輸(Transport)」判定に際して、そのB-29の(未訓練の)塗り潰されていないボックス一つにつき「5」を、引いたカード番号に加えなければなりません。ただし空輸任務の「イベント」判定では未訓練ボックスは影響を与えることはありません〔30.51〕。 30.64 その週に訓練任務に就いたB-29はいずれか一つの未訓練ボックスを塗り潰すことができます。どの性能値に関する未訓練ボックスを選ぶかは自由です(ただし公算爆撃力に関しては、当たり前ですが、まず−2ボックスを潰してからでないと−1ボックスを塗り潰すことはできません)。一度塗り潰した未訓練ボックスは、全損するまで二度と再び未訓練状態に戻ることはありません。 30.65 正規の訓練任務に加えて、(その目標が何であれ)爆撃任務に参加して実際に目標上空に留まった上、撃墜されずに帰還したB-29各機は、帰還直後にアクションカードを一枚引き、そのカード番号が「1〜45」であれば、実戦経験により練度が向上したとして、その機の任意の未訓練ボックスを1つ塗り潰す事ができます。 ただし帰還した機のうち目標上空フェイズに空戦からの離脱を行って、爆撃ターンに目標上空に留まらなかったB-29はこの特典の対象外となります。 30.66 B-29を全損した事で新たに補充されてきた機体は原則的に完全未訓練状態で到着します。従って全損した機体の未訓練ボックスは、全て塗り潰される前の状態に戻されます。ただし補充の際にVPを支払う事で、練度を買うこともできます〔30.74〕。 30.7 損害、修理回復と機体補充  他のキャンペーンとは異なり、この「中華なB-29」では被った損害(ダメージ・マーカ)は修理/回復しない限り、週から週へ残存します。 30.71 B-29各機は、以下の要因により損害を被ります: 対空砲火、日本軍邀撃戦闘機との空戦〔30.8〕、ドックファイトからの離脱〔12.0〕、イベントによるエンジン火災、一式陸攻による根拠地爆撃(Follow up Attack)。 ただしドックファイトからの離脱においては、離脱表で損傷状態とある場合、たとえ未訓練による能力減少で耐久度が11となっているせいで損傷状態面になっているB-29は、あくまで耐久力12として損傷状態面であるかどうか判定してください。 30.72 損害の回復は以下の二通りがあります: 1).損害マーカを有するB-29はそれぞれ、各週の始めに1損害だけ自動的に回復します。 2).その週の任務が修理(R Duty)であった各機は、それにより損害総数から4ポイント取り除きます。例えば8ダメージ喰っていたのが4軽減され、4ダメージ・マーカに取り替えられる訳です。 30.73 損害回復に時間がかかり過ぎて使い物にならないなどの理由でプレイヤが望むなら(決して強要ではありません)、各週の最後に任意のB-29を全損(破却)させて、新たな機体を補充で手に入れる事ができます。ただし撃墜された機体とは異なり、破却した同一ターンに補充を受け取ることはできません。 30.74 新たに補充されたB-29は原則的に完全未訓練状態です。ただし5VPを減少させる毎に未訓練ボックス1つを塗り潰した形で補充できます。ただしVP消費による練度購入は最大でも2ボックスまでです。 30.8 空戦  この「中華なB-29」は、ソロプレイ専用という性格上、通常とはやや異なる空戦ルールが使用されます。もし以降のルールで基本およびキャンペーン・ルールとは異なるものやそれらを否定するものがあった場合、ここでのルールがそれらに優先されます。 30.81 爆撃任務を行うB-29は大抵の場合、日本軍の邀撃戦闘機に襲われる事になります。また空輸任務に就くB-29も、運が悪いと邀撃されることがあります。 いずれにしても、もし日本軍の邀撃戦闘機に襲われる事になったなら、プレイヤは邀撃戦闘機の機数と機種を決定し、以下の手順に従います。 1).(空輸任務に限り) 空戦ターンの長さを決める為、アクションカードを一枚引きます。そのカード番号を「相手側防空戦闘表(Opposition Combat)」と照らし合わせて、邀撃機の飛行ターン数を求めます。 2).次に邀撃機側のリーダー機(単機)毎に、またはエレメント毎にアクションカードを一枚引き、そのカード番号を「相手側防空戦闘表(Opposition Combat)」の「開始時高度(starting altitude)」と照らし合わせて、各邀撃機(エレメント)の開始時高度(starting altitude(s)を決定します。  ただし爆撃目標が「空中散布機雷(Mission D)」の場合は、ここで求めた邀撃機の高度を1高度分低くします。例えば低空なら超低空、高高度なら中高度といった具合です。 B-29の方は邀撃機の有無を確認する前に開始時高度を決めておきます。それが爆撃任務なら中高度以上のいずれかの高度を任意で選ぶことができ(ただし機雷散布は常に超低空)、空輸任務なら常に高高度(High)で終始、任務飛行を行います。 30.82 開始時高度と(空輸任務なら)空戦ターンの長さが決定されたなら、ターンを開始します。ただし通常の空戦手順〔3.0と15.2〕より、以下の手順に従って下さい。 1).邀撃戦闘機の1エレメントまたはリーダー機(単機)を選び、もしそのエレメント/リーダー機がB-29と異なる高度でいるなら、B-29と同じ高度になるべく1レベル高度変更させます。  これにより開始時こそB-29と高度が異なっても必然的に目標上空フェイズにはB-29と同高度になって攻撃が可能となる訳です。 2).B-29と同高度となり攻撃可能になった戦闘機エレメント/リーダー機毎に、(複数のB-29がいるなら1〜3の番号を任意で割り当てた上で)アクションカードを一枚引き、「標的無作為決定表(Random Aircraft Selection)」と照らし合わせて、どの機体に襲いかかるかを決定します。もし単独行のB-29ならこれで選ぶまでもなくその機に襲いかかります。  いったん決めた攻撃対象は、それが墜落するか任務放棄〔30.85〕するまで変更できません。もし標的が墜落するか任務放棄した場合、先の方法で次なる標的を決め直します。 3).B-29を攻撃する全ての戦闘機(リーダー機&ウィングマン)は全て、編隊爆撃機に対するウィングマンによる攻撃であるかのように通常の空戦ルール〔20.0〕に従ってその攻撃を実施します。 訳註:例えば「疾風」リーダー機(単機)による攻撃では、疾風ウィングマンの性能値(原則的に攻撃力2+防御力3=5枚のミニハンド)を使用して攻撃を加える訳です。  ただし高度変更によって邀撃機のミニハンドの枚数は増減します。例えばそのターンに1高度上昇していれば1枚減らし、1高度降下していれば1枚追加してミニハンドを引くことになります。なお高高度では1枚、超高空では2枚〔5.32〕ミニハンドが減らされる事も忘れないで下さい。  なお戦闘機エレメントの場合、そのターンに高度変更したなら、当然ながら攻撃できるのはリーダー機だけとなります。その場合も次ターンにはウィングマン、リーダー機の両方が攻撃可能となります。  ちなみにソロプレイですから、山札から引いてきたカードは全てオープンにしておきます。 製作註:ソロプレイでは邀撃機のミニハンドを全て確認できるので、B-29の防御は最も合理的なものとなるでしょう。 4).一つのエレメント/リーダー機の攻撃が終わったなら、(もしあれば)次のエレメント/リーダー機による攻撃(上記1〜3手順の繰り返し)に着手します。 空戦の例示:空輸任務に就いていたB-29が、一式戦闘機隼(Ki-43-II)リーダー機(単機)によって邀撃されることになりました。 空輸任務なので空戦ターン数を決定すべくアクションカードを一枚引いたところ、そのカード番号は「51」で空戦ターンは3ターンと決まりました。続いて邀撃機の開始時高度を決定すべくアクションカードを一枚引いたところ、そのカード番号は「72」で隼の開始時高度は「低空(Low)」と決まりました。なおB-29は空輸任務なので自動的に高高度(High)です。  かくして空戦ターンが開始されます。最初のターンに隼は、中高度へ上昇します。しかしまだB-29の高度には届かず、第1ターンはこれで終了します。 第2ターンの高度変更で隼は、B-29と同じ高高度まで上昇しました。この隼はリーダー機なので高度変更後に攻撃できます(空輸任務のB-29は常に単独飛行なので、ランダムな標的決定表を使う必要はありません)。 この隼(Ki-43-II)はリーダー機ですが、B-29攻撃に際して(のみ)はウイングマンと見なして攻撃力1と防御力2を持つものとします。通常ですとそれらは合計されて3枚のミニハンドを山札から引くことができるのですが、このターンに上昇した事により1枚減らされ、更に高高度である事により1枚減らされて、結局引くことが許されるのは1枚だけになります。  一方B-29の方は、砲塔防御値に関して未訓練ボックスが残っていたので1枚減らされて、2枚引くことができます。  隼が1枚だけ引いたカードは幸運にもIn My Sights (1火力/2損害)でした。しかしB-29の引いたカードにAce Pilot(幸運にも攻撃失敗マーク有)があった為、この攻撃は無効となりました。  続いて第3ターン(最終ターン)に移行します。今度は隼も2枚のカードを引くことができます。その結果はIn My Sights (1火/2損)とHalf Loopでした。一方B-29が引いたのはOut of the Sun (2火/3損)とBarrel Rollでした。隼のIn My Sights (1火/2損)に対してB-29もOut of the Sun (2火/3損)で受けて立ち、B-29が2損害、隼は3損害を被りました(隼は損傷状態面に裏返されました)。 空戦ターンはこれで終了し、B-29は2損害マーカが残ったものの、日本軍戦闘機を損傷状態面にしたことで+2VPを獲得しました。 30.83 この「中華なB-29」キャンペーンでは熟練パイロット〔19.2〕と未錬成パイロット〔19.4〕は登場しません。 30.84 日本軍の邀撃戦闘機は決して目標上空に留まらず、侵入ターン開始時に常に退避を選択します〔23.51〕 30.85 任務放棄(Disengagement) それぞれのB-29は、爆撃任務に限り、危険を感じたなら目標上空フェイズの間に空戦からの離脱〔12.0〕を宣言して直ちに帰投することができます。なお空戦からの離脱は通常のルール通りに行います。  なお空輸任務のB-29は空戦からの離脱を宣言できません。  日本軍邀撃戦闘機のリーダー機(単機の場合)は損傷状態面になるとそのターンの終わりに自動的に空戦から離脱して飛び去ります。日本軍邀撃戦闘機エレメントの場合はリーダー、ウィングマン共に損傷状態面になるとそのターンの終わりに自動的に空戦から離脱して飛び去ります。 なおこれら損傷した日本軍邀撃機が離脱する際には離脱表を使うことなく、自動的に離脱に成功して飛び去るものとします。ただし日本軍戦闘機を損傷状態面にした事による勝利得点は通常通り獲得することができます。 30.9 キャンペーンの勝敗 第12週を終えたなら、相殺後の勝利得点合計をキャンペーン・シート下部中央の「キャンペーン勝敗判定表」に当てはめて、中国成都からの戦略爆撃が米軍首脳部にどう評価されたかを判定します。 例えば111点以上なら「サイパンからの戦略爆撃なんて必要あるのか?」といった最高の賛辞が与えられますが、これが21〜40だと「再訓練の要ありと認む」、0点以下なら「政界を震撼させる大失敗」となるわけです。 2005年5月21日 〔翻訳〕山内克介 CORSAIRS and HELLCATS Campaigns Game Resources 注意:ここに載っていないキャンペーン・リソースの効用については前作Zero!のキャンペーン・リソースにあたってください。「コルセア&ヘルキャット」のキャンペーン・シートで下線が引いてある事項については原則的にZero!の方に解説が載っています。  訳註:なお和訳ルール同様ここでも老婆心ながら訳者なりの補足説明を随所に盛り込ませていただいております。 ■ 飛行機名(Aircraft Types)  キャンペーン・シートに記載された機種・機数の航空機を受け取る。中には「機種OR 機種」という表記になっている。そのミッションが攻撃側で、かつ所属が海軍機(または海兵隊所属機)であるか、または神風特攻に対する防御側であれば、前者の機種(及びカッコ書きされた熟練パイロット)が投入される。後者の機種は、そのミッションが攻撃側で、かつ所属が陸軍機である場合に投入される。 これ以外の場合は担当プレイヤが任意で選択できる。  なお米陸軍機は頭にP-(戦闘機:ただしPBYおよびPB4Y-1は米海軍の飛行艇)、B-(爆撃機)が、帝國陸軍機の場合は頭にKi-が付いているので判別は容易であろう。  上記の陸軍機以外は、全て海軍機と見なして良い。 ■ 悪天候(Bad Weather) その任務中ずっと爆撃機は編隊を組むことができない。従って編隊爆撃機は相互支援力を発揮できない。 ■ サマール島沖海戦(ミッション) 〔Battle of Samar(Mission)〕  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションをプレイする。なお、このミッションは2つのミッションで構成される。最初のミッションは栗田艦隊に襲われた米護衛空母による航空反撃を再現し、米軍側はL/W TBFアベンジャー雷撃機(雷装)、L/W F4Fワイルドキャット戦闘機(爆装) 各1エレメントによって「敵戦艦(Battleship:1A)」に対する攻撃を実施する。なおこの任務では目標上空フェイズ(侵入・爆撃・退去の3ターン)のみプレイする。また敵戦艦に与えた打撃数による勝利得点(VP)は目標表固有のものではなく、以下の得点表に従うこと。 ダメージレベル       獲得VP 損害軽微(Undamaged)  日本軍20VP 中破(Damaged)       日本軍5VP 大破(Crippled)       米軍10VP 撃沈(Sunk)         米軍20VP  2つめのミッションは米護衛空母に対する日本軍初の神風特攻を再現し、日本側はL/W 零戦五二型(A6M5)2エレメントによって「敵護衛空母(CVL:5A)」に対する神風攻撃を実施する。なおこの任務では1ターンのみ往路ターンをプレイし、特攻索敵の手順を飛ばして目標上空フェイズ(侵入・爆撃・退去の3ターン)をプレイする。当然ながら帰路ターンは無い。  米軍側はこれらの任務全体に対して一つの増援(Resource)を選んで投入することができる。ただしそれがどの機種であれ、F4Fワイルドキャット戦闘機に変換される(また記載されていたとしても名のある熟練パイロットは登場しない)。もし選んだ増援が2エレメントのものであれば、最初の戦艦攻撃ミッションに1つ、2つめの神風邀撃ミッションに1つと分けて投入してもよい。最初の戦艦攻撃ミッションであればF4Fを爆装させてもよい。なお1エレメントだけの増援ならそれは必ず神風邀撃ミッションに投入しなければならない。  戦艦攻撃の特別VPを除き、その他のVPは通常通りカウントすること。 ■ 爆装/ロケット弾装備(Bombs/Rockets)  そのミッションの為に選んだ増援は、それが搭載可能であるなら、航空爆弾および(または)空対地ロケット弾を装備させることができる。 ■エンジン発火(Engine Fire)  その航空機はカッコ書きされた数値に等しいだけのダメージ・マーカーを受け取る。 ■古参搭乗員(Experienced Air Crews)  名のある熟練パイロットが乗っていない戦闘機のリーダー機は全て「P(運動能力値+1)」の能力を持つものと見なす(ただしウィングマンに付加される能力はない)。なお相手側はこれら「P」古参リーダー機を撃墜したからといってこれによる特別なVPは得られない(あくまで名のある熟練パイロットではない)。また全てのミッションにおいてこれら「P」古参リーダー機は、それが搭載可能であるなら、航空爆弾および(または)空対地ロケット弾を装備させることができる。 ■上空制圧(Fighter Sweep)  この項目の後ろにカッコ書きされた戦闘機エレメントは、敵エレメントまたは爆撃編隊1つ(どれにするかは敵側が選ぶ)と、通常の往路ターン開始の3ターン前から空戦ターンを開始する。 なおこの制圧任務戦闘機エレメントは、通常の往路ターンに到達後、最初の手番において交戦中の敵機に対して中立、優勢、追尾状態のいずれかにあれば自動的に空戦からの離脱(これによるVPは失わない)を行わなければならない。 ■根拠地爆撃(Follow Up Attack)  支那派遣第五航空軍の一式陸攻二二型(G4M2)2機が低高度で成都「飛行場(Airfield:3A)」を爆撃しに来る。飛行場が被った打撃数によるVPは通常通りカウントし、それは米軍のVPから減算される。加えて飛行場が被った損害軽微(Untouched)を上回るダメージレベルにつき、1ポイントのダメージ(最大3ダメージ)を無作為に選んだいずれかのB-29に適用しなければならない。  もし同じ週に複数の「根拠地爆撃」を引き当てた場合は、2枚目以降一式陸攻一一型(G4M1)を1機ずつ追加する形で、根拠地爆撃自体は1回で解決する(例えば同一週に3枚、根拠地爆撃を引き当てたなら2機の一式陸攻二二型と追加2機の一式陸攻一一型(G4M1)による計4機での飛行場爆撃が行われる)。 ■伊江島の米陸軍機初出撃(ミッション)〔IE-Shima Strike(Mission)〕  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションをプレイする。米軍は使用するP-47Nを任意で爆装/ロケット弾装備させてよい。なおこのミッションにおける攻撃目標は「いずれかの軍事施設(MILITARY BASE:キャンペーン記録シートの攻撃目標特定表(Target Systems Chart)参照)となる。  一方、防御側となる日本軍側は、通常通り自身の使用可能な増援の中から自由に選んで決めることができる。 *米軍に占領された伊江島飛行場は、5月10日から米戦闘機の一大根拠地として使用が開始され、同月17日には伊江島を飛び立ったP-47サンダーボルトの戦隊が、南九州の飛行場に米陸軍機として初めてロケット弾や機銃弾を浴びせかけた。 ■豪州空軍見参(Kiwi Allies)  もしそのミッションで米軍が攻撃側なら、「任務目的表(Mission Targets)」の「機種(Aircraft)」で指定された機体の代わりに、豪州軍(英軍機カードを使用)のハドソン爆撃機(Hudson)2機と、L/Wキティホーク3型(Kittyhawk3)戦闘機1エレメントを登場させることができる。ただしこれらの機体は、もしそのミッションで指定された開始時高度があればそれに従って登場させる。  なおそのミッションにおいて米軍が防御側またはドックファイト任務であるなら、登場するのは豪州軍のL/Wキティホーク3型(Kittyhawk3)戦闘機1エレメントだけである ■到着遅延(Late Arrival)  この増援を選んだ側が指定する敵戦闘機1エレメントは戦場に駆け付けるのが遅れる。指定した敵戦闘機1エレメントに対してアクションカードを一枚引き、それが赤であれば3ターン、青なら2ターン、白なら1ターン登場が遅れる。登場できるターンの開始時、その戦闘機エレメントを担当する側が開始時高度を自由に決めて登場させることができる。 ■開距離編隊(Loose Formation)  編隊爆撃機が攻撃された際、相互支援値分として引けるカードが1枚減少する。ただし(当然ながら)損傷状態面になって編隊から落伍した機や単独飛行機、悪天候時の編隊爆撃機にはこの罰則は適用されない。 ■見張りの失敗(Misidentification)  敵側は各ターンの最後にアクションカードを無作為に1枚引き、それが赤カードであるか、またはこちら側が敵側に対して初めてIn My Sights またはOut of the Sunカードをプレイするまで、一切のカードプレイ、高度変更を禁じられる。 ■ナパーム弾装備(Napalm)  その戦闘機および軽爆撃機は、望むならナパーム弾〔18.5〕を搭載してもよい。 ■ 集成戦隊(Ruined Air Force)  アクションカードを1枚引き、以下に従って投入できる1エレメントを決定する。 赤:L/W 零戦二一型(A6M2)1エレメントOR L/W 一式戦闘機隼(Ki-43-1) 1エレメント 青:使用できる機体は皆無 白:L/W紫電改(N1K2-J) 戦闘機1エレメントOR L/W四式戦(Ki-84-1b)1エレメント ■ 小型空母「龍驤」によるヘンダーソン飛行場攻撃(Ryujo Attacks Henderson)  ガ島ヘンダーソン「飛行場(Airfield:3A)」に対して、日本軍の通常のストライク実施前に龍驤発艦機による攻撃を実施する(たとえそのターンの日本軍飛行計画がノーストライクであったとしても)。この攻撃は零戦二一型(A6M2)リーダー機1機と、九七艦攻(B5N2)リーダー機1機によって行われ、スピード値に関係なく往路2ターン、帰路1ターンの爆撃行として実施する。ヘンダーソン飛行場のCAP(上空哨戒)は「第2次ソロモン海々戦(Eastern Solomons)」キャンペーンシート右中段にあるHenderson Field CAPに従ってカードを1枚引いて決定すること。  なおこの攻撃の結果として日本機が撃墜されたとしても、「第2次ソロモン海々戦(Eastern Solomons)」記録シート下のダメージ・トラックにある空母艦隊欄を塗り潰す必要はない。  ただしこの増援は、既に小型空母「龍驤」撃沈(Strike Ryujo)が選ばれている場合には(当然ながら)決して選ぶことができない。   ■奇襲(Sneak Attack)  このミッションにおける第1ターンに限り敵側は、一切の高度変更、カードプレイ(反応カードを出す事さえ禁止)、手札交換を行えない。また開始時高度についても敵側が決めた高度を見た後で、こちらの高度を決定することが許される。 ■敵攻撃隊との遭遇(Strike Pass Each Other)  両プレイヤがこのターンの飛行計画にラージストライクを選択している場合にのみ、この増援を選択できる。まず自軍のストライクに参加する戦闘機の中から1機を選び(ただしこの戦闘機はストライク自体には参加できない)、通常の往路ターンが開始される前に2ターンの空戦ターンを相手の攻撃隊(ストライク参加機)に対してプレイする。そして2ターン目の空戦ターンの終わりに、この戦闘機は離脱チェック無しで自動的に離脱して飛び去る。またこの際、例えこの戦闘機が損傷状態面であったとしても、帰還チェック〔25.7〕無しで自動的に母艦へ帰投したものとする。 訳註*「南太平洋海戦」において翔鶴、瑞鶴、瑞鳳から発艦した攻撃隊は、敵艦爆15機とすれ違ったが、戦闘機隊指揮官はこれに気付かなかった(これはSBD急降下爆撃機15機、TBF雷撃機6機、F4F戦闘機8機からなる「ホーネット」発艦の米第一次攻撃隊で、「翔鶴」に来襲したものと推定される)。  この10分後、攻撃隊はさらにSBD3機、TBF8機、F4F8機と遭遇した。「エンタープライズ」から発艦した攻撃隊である。日高盛康大尉の指揮する瑞鳳零戦隊9機は本隊から分離してこれに襲いかかり、その半数を撃墜した。しかし機銃弾を射ち尽くした為、本隊への復帰を断念し、母艦に帰投した。この邀撃で味方空母に向かう敵機を蹴散らしたものの攻撃隊本隊は掩護の零戦が12機に減り、苦戦を強いられた。なおこの邀撃空戦で、瑞鳳零戦隊は4機未帰還、1機大破の損害を出した。 ■小型空母「龍驤」撃沈(Strike Ryujo)  米軍プレイヤがこのターンの飛行計画にスモールストライクまたはラージストライクを選択している場合にのみ、この増援を選択できる。米軍プレイヤのそのストライクは龍驤撃沈による得点としてアクションカードを1枚引くだけで終了する。その結果として、引いたカードが赤であれば2VP、青で有れば4VP、白であれば8VPを米軍は獲得する。 更にもしこの増援が、小型空母「龍驤」によるヘンダーソン飛行場攻撃(Ryujo Attacks Henderson)を選択する前に選ばれたのなら、上記に加え米軍に追加2VPが与えられる。 訳註*龍驤は、艦攻6機によるガ島飛行場攻撃の為、自らを犠牲にする形にはなったが、日本機動部隊本隊への米軍の攻撃を分散吸収して身代わりの役を果たした。 ■ 伊号潜水艦による雷撃(Submarine Attack)  米軍が飛行計画を立てる前に、アクションカードを1枚引く。もしそれがIn My Sightsであれば、そのカードに書かれたダメージポイントを2倍にしたダメージポイントを米軍空母艦隊(Carrier Fleet)に与える。またもしそれがIn My Sights/Fuel Tankカードであったなら、自動的に米軍空母に7ダメージポイントを与える。これらのダメージポイントは「第2次ソロモン海々戦(Eastern Solomons)」記録シート下のダメージ・トラックにある米空母艦隊ボックスを直ちにその数だけ塗り潰す事で表される。またこのダメージはそのターンの開始時に適用される為、このターンに母艦を飛び立てるストライク参加機やCAP機の機数が減少する事となるのに注意(例えば計9ダメージ受けた空母艦隊はストライク−2機、CAP−1機減少)。 ■ 追い風(Tail Winds)  通常通り空輸任務を実施する。ただし任務を全うすれば受け取る補給ポイントに追加+10ポイントされる。 ■山本五十六聯合艦隊司令長官搭乗機待ち伏せ(ミッション)〔Yamamoto(Mission)〕  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションをプレイする。このミッションは全6ターンの空戦ターンで構成される。米軍はL/W P-38Gライトニング双胴戦闘機2エレメントを受け取り、いずれかのリーダー機に「Barber」熟練パイロット・カウンターを乗せる。日本軍側は一式陸攻(G4M1)2機と、L/W 零戦二一型(A6M2)2エレメントを受け取り、いずれかの零戦リーダー機に「杉田」熟練パイロット・カウンターを乗せる。加えて日本軍はその時点で使用可能な増援を一つ選ぶことができる。ただしその増援では熟練パイロットや未錬成パイロット/クルーの搭乗判定は行わない。なお日本軍は2機の一式陸攻の内、どちらに山本長官が搭乗しているか秘密裏に書き留めておく事(当ミッション終了時に明かす)。  両軍の飛行機は全て低高度でこのミッションを開始する。そして第1ターンは自動的に米軍プレイヤターンから開始される。空戦6ターンを終えたら、以下の得点表に従う。 山本長官機撃墜:米軍25VP獲得 山本長官機損傷状態面:米軍10VP獲得 山本長官機、撃墜されもせず、損傷状態面にもならず:日本軍20VP獲得  なお米軍は一式陸攻を撃墜または損傷状態面にしたことによる通常の得点は得られない(山本長官が乗っていない方の一式陸攻を撃墜しても1点にもならないし、山本長官機撃墜による25VPに中爆撃墜による10VPは加算されないということ)。  ただし日米両軍とも相手戦闘機撃墜、または損傷状態面にしたことによる得点は通常通り得られる。 ■ 戦艦「大和」水上特攻を迎撃(ミッション)〔Yamato Sortie(Mission)〕   カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションをプレイする。米軍はL/W TBFアベンジャー雷撃機(雷装)2エレメント、L/W SB2C-4ヘルダイバー急降下爆撃機2エレメントによって「戦艦大和(Battleship:1A)」に対する攻撃を実施する。加えて米軍はその時点で使用可能な増援を一つ選ぶことができる。  日本軍側は戦艦大和の上空直掩に何か派遣できたかどうか、ミッション開始時にアクションカードを1枚引いて下記に従う。 赤:上空直掩無し 青:L/W零戦五二型(A6M5) 1エレメント 白:L/W零戦五二型(A6M5)とL/W紫電改(N1K2-J)各1エレメント  なお獲得できる得点に関しては通常の方法に従うが、もしミッション終了時において戦艦大和が損害軽微(Undamaged)であるなら、日本軍は特別に12VPを受け取ることができる。 【各キャンペーンシートの注記(Mission Notes)】 註:各キャンペーンシートの「任務目的表(Mission Targets)」または「増援(Resources)」の項目でその右肩に小さく記載されている数字が、以下の各注記の番号に対応しています。 ☆第2次ソロモン海戦(Eastern Solomons):ターン数=4 1).ヘンダーソン「飛行場(Airfield:3A)」に対する攻撃で、飛行場が被ったダメージポイントは「第2次ソロモン海々戦(Eastern Solomons)」記録シート下のダメージ・トラックにあるヘンダーソン飛行場ボックスをその数だけ塗り潰す事で表される。またこれによって獲得できる得点は、通常の「飛行場(Airfield:3A)」シートによって得られるものではなく、ヘンダーソン飛行場(Henderson Field)ダメージ・トラックの記載に従うこと。 2).ガ島増援「揚陸船団(Invasion Force:4B)」に対する攻撃で、揚陸船団が被ったダメージポイントは「第2次ソロモン海々戦(Eastern Solomons)」記録シート下のダメージ・トラックにある揚陸船団ボックスをその数だけ塗り潰す事で表される。またこれによって獲得できる得点は、通常の「揚陸船団(Invasion Force:4B)」シートによって得られるものではなく、揚陸船団(Invasion Force)ダメージ・トラックの記載に従うこと。 ☆南太平洋海戦(Santa Cruz):ターン数=4 1).日本軍による各ストライクでは、名のある熟練パイロットを1人までしか参加させられない。これは増援で得られる名のある熟練パイロットを含めての制限である。 ☆中・北部ソロモン戦役(Solomon Islands): 各ミッション数=6 1).B-24Dの機体カードを使用。勝利得点に関してこの機体は重爆撃機としてではなく偵察機として換算される。 *PB4Y-1とは米海軍が使用したB-24 Liberatorsに付けた制式名称。 2).それが1943年前期(Early 1943)なら:L/W F4Fワイルドキャット戦闘機1エレメント、L/W零戦二一型(A6M2) 1エレメント。1943年後期(Late 1943)なら:L/W P-38G双胴戦闘機1エレメント、L/W零戦五二型(A6M5) 1エレメント。1944年前期(Early 1944)なら:L/W F6F戦闘機1エレメント、L/W零戦五二型(A6M5) 1エレメント。 3).アクションカードを1枚引いて決定する。それが赤ならL/W SBDドーントレス急降下爆撃機1エレメントとL/W TBFアベンジャー雷撃機2エレメント。青ならL/W SB2C-1Cヘルダイバー急降下爆撃機1エレメントとL/W TBFアベンジャー雷撃機2エレメント。白ならL/W SB2C-1Cヘルダイバー急降下爆撃機1エレメントとL/W SBDドーントレス急降下爆撃機2エレメントが登場。 4).この特別ミッションで使用する戦闘機についてはキャンペーン・リソース・シートを参照のこと。 ☆比島戦役(Philippines 1944):各ミッション数=6 1).それが10月10日〜12月10日なら:L/W P-47D戦闘機1エレメント、L/W 雷電(J2M) 局地戦闘機1エレメント。12月11日〜1月8日なら:L/W F4U-1コルセア戦闘機1エレメント、L/W 雷電(J2M) 局地戦闘機1エレメント。1月9日〜21日なら:L/W P-38L双胴戦闘機1エレメント、L/W三式戦闘機飛燕(Ki-61) 1エレメント。 2).B-24Jの機体カードを使用。勝利得点に関してこの機体は重爆撃機としてではなく偵察機として換算される。 3).アクションカードを1枚引いて決定する。それが赤ならL/W SBDドーントレス急降下爆撃2エレメント。青ならL/W TBFアベンジャー雷撃機2エレメント。白ならL/W SBDドーントレス急降下爆撃機1エレメントとL/W F4U-1コルセア戦闘機(爆装)1エレメントが登場。 4).この特別ミッションで使用する飛行機についてはキャンペーン・リソース・シートを参照のこと。 5).それが1月9日〜21日であれば、F6Fヘルキャット戦闘機は全てF4Fワイルドキャット戦闘機に差し替えること。 ☆沖縄戦役(Okinawa):各ミッション数=6 1).米海兵隊所属機と見なす。 2).掩蔽壕目標(Fortified targets:27.9) 3).索敵哨戒任務〔27.7〕 4).それが3月なら:L/W F6Fヘルキャット戦闘機1エレメント、L/W 雷電(J2M) 局地戦闘機1エレメント OR L/W 四式戦(Ki-84-1a) 1エレメント。4月1日〜15日なら:L/W F6Fヘルキャット戦闘機1エレメント、L/W雷電(J2M) 局地戦闘機1エレメントOR L/W 五式戦(Ki-100)1エレメント。4月16日〜6月2日なら:L/W F4U-1コルセア戦闘機1エレメント、L/W 零戦三二型(A6M3) 1エレメント OR L/W 一式戦隼(Ki-43-1)1エレメント。  更にそれが日本軍戦闘機の場合、アクションカードを1枚引いてどちらが登場するかを決める。それが赤なら帝國陸軍機、青または白なら帝國海軍機の方である。 C3I Magazine 第16号掲載 !注意:実際のプレイにはC3I誌16号の購入が必須です。同誌には各種専用判定表の付いたキャンペーンシートに記録シート、更に追加航空機カード16枚(カタリナ飛行艇PBY-5、九七大艇H6K4、九六艦戦A5M4、一式戦闘機隼Ki-43-I、B-17D重爆、B-17E重爆、B-26B中爆、A-20A攻撃機)が添付されています。 Zero!−DiF Series Campaign The Marshall Islands raids,1942 訳註:米海軍は太平洋機動部隊の全力を挙げて、対日反攻の開始を1942年2月1日と決定、クェゼリンを始めとするマーシャル、ギルバート群島の日本海軍前進基地を叩くべく着々と準備を進め、計画通り同日、ハルゼー中将率いる空母エンタープライズより雷爆連合数十機が、まだ明けやらぬ東の空からクェゼリン環礁目指して飛び立った。完全な奇襲となったこの空襲で日本軍は補助艦3隻沈没、大破1隻、中破2隻、小破5隻、航空機は炎上、未帰還併せて18機、陸上施設の多くを焼失、破壊され、人的被害は軍人軍属の戦死86、負傷92、一般人(現地人含)死傷92の計236人に上った。この中には第六根拠地司令官八代少将の戦死、第六艦隊司令長官清水中将が(香取への至近弾により)重傷を負って更迭されるなど、日本軍にとってまさに完敗であった。  本キャンペーンの概要(Rules Summary) ☆.3つのミッションで構成される。 ☆.空戦ミッション(Mission 2)を除く残り2つの攻撃ミッションは、通常通り、提示された往路、帰路ターンから爆撃機のスピード値を減算して求めたターン数でそれぞれ行われる。 ☆.両軍ともミッション毎に指定された機体、機数だけを使用する。ミッションからミッションへ繰り越すことや、あるミッションでの損害が他のミッションに影響を及ぼすこともない。 ☆.これは史実に基づくヒストリカル・ゲームであり、両軍とも名のある熟練パイロットは登場しない。ただしもし純粋なゲームとして楽しむ為ならば、ミッション2の日本軍戦闘機に限り熟練パイロットの有無判定〔19.24〕を行ってもよい(訳註:機種名「九六艦戦」A5Mの熟練パイロットカウンターは無いので、九六艦戦で育った零戦(A6M)パイロットを使用するものと思われる)。 ☆.重要な注意:ミッション3で使用する九六陸攻(G3M)は爆装のみ許される。雷装はできない。 ☆.ミッション3で使用する米空母は、広域対空射撃2、目標からの対空射撃2の目標シート(Carrier Fleet:2B)を使う。なおコルセア&ヘルキャットを所有しているなら、空母目標シート(5A)の目標からの対空射撃力を3ではなく2と見なして使用すると良い。  なおミッション3で使用する空母損傷度数は以下の通り。 0〜3:損害軽微(Undamaged)、4〜8:中破(Damaged)、9〜13:大破(Crippled)、14以上:撃沈(Sunk)。 (爆撃結果カードと対応ダメージ:Miss/Hit/Direct/Vital=0/1/4/7) 製作註:1942年当時のエンタープライズは、まだ目標からの対空射撃力が2であった。対空兵装が強化された戦争後半のキャンペーンでは3となる。 ☆.以下の各ミッションが終わる毎に個々の勝敗を判定し、最後に3ミッション全体での勝敗を判定する。 ★ミッション#1: 戦場:ロイ島 目標シート:飛行場(Airfield:3A) 攻撃側航空機:L/W SBDドーントレス急降下爆撃機2エレメント 開始高度/往復ターン:任意/往路8、帰路7ターン ★ミッション#2: 戦場:タロア島 目標シート:空戦(Dogfight:1B) 攻防航空機:L/W F4Fワイルドキャット戦闘機1エレメント対L/W九六艦戦(A5M) 1エレメント 開始高度/空戦ターン:任意/6ターン ★ミッション#3: 戦場:空母エンタープライズ 目標シート:空母(Carrier Fleet) 攻撃側航空機:九六陸攻(G3M)4機(爆装) 開始高度/往復ターン:超低空/往路7、帰路6ターン ●日本軍側リソース ミッション#1:L/W九六艦戦(A5M) 1エレメント ミッション#2:無し ミッション#3:無し ☆日本軍側リソース ミッション#1:無し ミッション#2:無し ミッション#3:L/W F4Fワイルドキャット戦闘機1エレメント ■勝利判定(米軍VP−日本軍VP=下記勝敗基準) ミッション#1:+9VP以上ならこのミッションは米軍勝利 ミッション#2:+5VP以上ならこのミッションは米軍勝利 ミッション#3:もしエンタープライズが中破(Damaged:4-8打撃)したらこのミッションは日本軍の勝利。もし万一エンプラが9打撃以上被って大破(Crippled)または撃沈(Sunk)に至ったなら、個々のミッションでの勝敗に関わらず、このキャンペーン全体に関して自動的に日本軍の勝利と見なす。  原則的に3つのミッションを終えた段階で、より多くのミッションで勝利を得ている側がこのキャンペーンの勝者となる。ただしミッション3において米空母エンプラが大破または撃沈のいずれかであれば自動的に日本軍が勝者となる。 Zero! and Corsairs&Hellcats−DiF Series Campaign Struggle for the Aleutians ■当キャンペーンに必要な物  原則的にZero!とCorsairs&Hellcatsがあればプレイ可能。ただし「目標シート:レーダー観測哨(Rader Station)」は欧州戦域を舞台とするRise of the Luftwaffe(絶版)に同梱されており、C3I 誌第15号に再録してはいるが、それを購入していない場合は「目標シート:水上機基地(Seaplane Base:4B)」で代用されたい。 ■当キャンペーンで注意すべきルール  原則的にZero!とCorsairs&Hellcatsルールに準ずる。ただし次に述べる当キャンペーン専用の増援(リソース)と攻撃目標特定表(Target Systems Chart)に注意してほしい。 ■アッツ/キスカの日本軍専用攻撃対象ルール  米軍によるアッツとキスカ島の日本軍に対する攻撃任務では、以下の攻撃目標に対して特別な効果が適用される。 1).日本軍の「島嶼守備隊(ISLAND OUTPOST)」に対し、専用記録シートの攻撃目標特定表(Target Systems Chart)で「物資集積所(Supply Center:2A)」または「地上部隊(Ground Forces:3A)」と攻撃対象が特定された場合、それらは退避壕内にあるとして、個々の爆撃結果カードに関して相手に与えるダメージポイントが1減少する(ただしMissを除いて最低1ダメージは保証される)。なお機銃掃射にはこれは適用されず、ルール通りダメージを与える(機銃掃射の命中は常に1ダメージである為)。 2).日本軍の「飛行場(Airfield:3A)」は未完成であり、その為これに対する米軍の攻撃では、個々の爆撃結果カードに関して相手に与えるダメージポイントが1増大する。ただし機銃掃射にはこれは適用されず、ルール通りのダメージしか与えられない。 3).日本軍の「碇泊地(HARBER)」に対し、専用記録シートの攻撃目標特定表で「輸送船団(Freighters:4A)」と出た場合、日本の輸送船は全て投錨状態にあるものとして、海上目標に対する罰則〔21.63〕が適用されない。なお雷撃に関しては海上目標であることに変わりなく、通常通りこれに対し雷撃を行ってよい。 ■任務飛行機の無作為決定  幾つかのミッションでは両軍とも「任務目的表(Mission Targets)」の「機種(Aircraft)」で米陸軍航空隊爆撃隊、重爆、中爆、龍驤発艦攻撃隊といった曖昧な指定を受けることがある。この場合、使用機種を特定するために更に一枚アクションカードを引き、次の判定表に従うこと。 *米陸軍航空隊爆撃隊、中爆判定表、重爆判定表、龍驤発艦攻撃隊の詳細は、C3I誌16号の35ページ下段参照。 *訳註:なお表とは異なり史実の「龍驤」は艦爆を搭載していない。艦爆を持つ隼鷹との混成攻撃隊と考えるべきだろう。 ■山嶽地形(Mountainous Terrain)  アッツ/キスカ島の厳しい気象条件と険しい地形を再現する為、「任務目的表(Mission Targets)」における幾つかの「目標タイプ(Target Type)」では、注記として山嶽地形であることが指定されている。これらの目標に対する任務では、目標上空フェイズ(侵入・爆撃・退去)の各ターン開始時に、攻撃側防御側問わず、超低空にある各機それぞれにつきアクションカードを1枚引いて、もしそれが「白カード」であるなら、山肌に激突して自爆したものとして除去される。ただしこれによる除去はVP計算の対象とはならない。 ■特殊な気象  アリューシャン列島の天候は年中最悪であり、両軍ともその航空作戦は日常茶飯事的に天候に左右された。これを再現するため、ダッチハーバー/キスカ電撃占領キャンペーンにおける「ダッチハーバー空襲キャンペーン」(42年6月3-5日)を除く(ダッチハーバー空襲は天候に恵まれた時にのみ行われた)、全てのミッションにおいて「任務目的表(Mission Targets)」で「目標(Target)」を判定する前に、まずアクションカードを1枚引いて天候が与える影響を決定しなければならない。  なお原則的に「通常天候表(Normal Weather Table)」を使用するが、日本軍が増援(リソース)として峻厳な天候(Severe Weather)を選択した場合は、先に決めた天候は無効とされ「峻厳な天候表(Severe Weather Table)」に従って再び判定し直すことになる。  各天候表における判定は下記に従うこと。 ▼「通常天候表(Normal Weather Table)」 各ミッションにおいて「任務目的表(Mission Targets)」で「目標(Target)」を判定する前に、いずれかのプレイヤがアクションカードを1枚引き、その色に従ってそのミッション全体を通して下記の効果が適用される。なおそのミッションがアリューシャン・キャンペーンの冬季(1942年冬〜43年春)に行われるものなら、判定表の横列を一段下げて効果を見ること。 赤カード:「好天」:影響なし 青カード:「曇天」:中爆または重爆による爆撃では、引ける爆撃結果カードが各機毎に1枚減少する。 白カード:「低雲」:全ての編隊爆撃機はその開始時高度を現在の高度より1レベル低いものにする(ただし超低空を下限とする)。更に往路が1ターン増加する。 白カードの一段下(冬季のみ):「暴風雪」:そのミッションに参加する全ての米加軍単発戦闘機(P-40E,P-39K,Kittyhawk-I)は飛び立てずミッションから外される。更に往路が3ターン増加する。 ▼▼「峻厳な天候表(Severe Weather Table)」 日本軍が増援でこの天候表の方を選んだ場合、いずれかのプレイヤがアクションカードを1枚引き、その色に従ってそのミッション全体を通して下記の効果が持続する。なおそのミッションがアリューシャン・キャンペーンの冬季(1942年冬〜43年春)に行われるなら、判定表の横列を一段下げて効果を見ること。 赤カード:「目標上空に霧」:中爆または重爆による爆撃では、引ける爆撃結果カードが各機毎に2枚減少する。機銃掃射は行えない。 青カード:「機体に着氷」:目標上空フェイズ開始時、攻撃側の各航空機毎にアクションカードを1枚引き、もしそれが青カードであればその機は飛行中に着氷したとして直ちにそのミッションを放棄して帰投する(自動的に離脱帰還したとして機体カードを除去する)。 白カード:「霧中飛行」:全ての編隊爆撃機はその支援射撃力が1減少する(ただし単機で飛行している爆撃機には適用されない)。更に往路が1ターン増加する。 白カードの一段下(冬季のみ):「着陸時の濃霧」:最後の帰路ターン終了時、攻撃側の各航空機毎にアクションカードを1枚引き、もしそれが白カードであれば着陸に失敗して墜落する。青カードであればその機は不時着してただちに損傷状態面となる。その時点で既に損傷状態面であれば墜落する。これらによって墜落した機体1つにつき攻撃側は10VPを失う。 ■当キャンペーン専用増援(リソース)の効用 (なおここにない増援についてはZero!とCorsairs&Hellcatsのリソースチャートにあたってもらいたい) 最悪の天候(Abysmal Weather)  そのミッションはキャンセルされる。なおこの場合、相手側がそのミッションの為に選んだ増援は使われたものとする。 アリューシャンの空飛ぶ虎(Aleutian Tigers):   もしそのミッションの「任務目的表(Mission Targets)」の「機種(Aircraft)」で指定された機体が米加軍でない場合、この増援は効果を発揮できない。 それ以外の場合はL/W P-40E戦闘機1エレメントが参加する。 *フライング・タイガースで有名なシェンノート将軍の息子が米第11戦闘機戦隊長としてこの戦いに参加していた為この名称で呼ばれた。 アムチトカ島の米軍飛行場攻撃  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションBをプレイする。日本軍はL/W 二式水戦(A6M2-N)1エレメントと零式水偵(E13A)1機(いずれも爆装)によって米軍「飛行場(Airfield:3A)」に対する攻撃を実施する。 なおこの攻撃で飛行場が8打撃以上被って使用不能とならない限り、その報復として、次のミッションにおいて米軍が選んだ増援に追加してL/W P-39K戦闘機1エレメントを参加させることができる。 なお勝利得点に関して、この二式水戦と零式水偵は、軽爆撃機として換算される。 一式陸攻による攻撃  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションCをプレイする。日本軍は爆装した一式陸攻(G4M1)4機によって米軍「上陸艦隊のいずれか(CONVOY)」に対する攻撃を実施する。攻撃目標は専用キャンペーン記録シートの攻撃目標特定表(Target Systems Chart)を参照。 荒波(Choppy Seas)  もし日本軍が選んだ増援が「水上機による迎撃(Floatplane Interceptors)」であれば、それをキャンセル(無駄に消費)させる効果を持つ。 推測爆撃(DR Bombing)  「曇天」による効果を無効とする。ただし海上目標に対する爆撃では、この増援によって曇天の効果を打ち消せない。 米第11戦闘機戦隊  アクションカードを1枚引き、参加する戦闘機を判定する。 赤:L/W P38G双胴戦闘機1エレメント 青:L/W P-40E戦闘機1エレメント 白:L/W P38G双胴戦闘機2エレメント 水上機による迎撃(Floatplane Interceptors):  アクションカードを1枚引き、参加する戦闘機を判定する。 赤:L/W 二式水戦(A6M2-N)1エレメント 青:L/W 零式水観(F1M)1エレメント 白:L/W 二式水戦(A6M2-N)1エレメントとL/W 零式水観(F1M)1エレメント 隼鷹発艦攻撃隊(Junyo Air Group):  もしそのミッションの「任務目的表(Mission Targets)」の「機種(Aircraft)」で指定された機体が米加軍であった場合、日本軍はこの増援でL/W 零戦二一型(A6M2)2エレメントを受け取る。 それ以外の場合、日本軍はこの増援でL/W 零戦二一型(A6M2)1エレメント、L/W 九七艦攻(B5N2)1エレメント、L/W 九九艦爆(D3A)1エレメントを受け取る。なお零戦を除いて艦攻、艦爆とも爆装とする。 キスカ定期便(Kiska Blitz):  もしそのミッションの「任務目的表(Mission Targets)」で「目標(Target)」がキスカ島である場合に限り、米加軍はPBYカタリナ飛行艇を1機、攻撃機として追加で参加させられる。ただしそのミッションの「任務目的表(Mission Targets)」の「機種(Aircraft)」で指定された機体がPBYカタリナ飛行艇であった場合、B-17E重爆1機が代わりに追加で参加する。 古賀一飛曹の不時着零戦鹵獲(Koga’s Zero):  日本軍は目標上空フェイズの間中、任意で目標上空から退避できない(対空射撃の対象となり続けなければならない)。更に爆撃タ―ンにおける目標からの対空射撃において引けるアクションカードはそれぞれ1枚増える。  もしこのミッションにおいて零戦二一型(A6M2)が1機でも墜落したなら、米軍は25VPを追加で受け取る。 低密雲(Low Ceiling):  日本軍の急降下爆撃機(D3A)は全て、そのミッションから外される。この効果は「任務目的表(Mission Targets)」の「機種(Aircraft)」で指定された機体と増援で得た機体の両方に適用される。 九七大艇による攻撃(Mavis raid):  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションAをプレイする。日本軍は爆装した九七大艇(H6K4)1機によってアダック島沖の米軍「輸送船団( Freighters:4A)」に対する攻撃を実施する。  なお勝利得点に関してこの九七大艇(H6K4)は、中爆撃機として換算される。 計器飛行(Meteorological Flight)  もし日本軍が選んだ増援が「峻厳な天候(Severe Weather)」であるなら、それをキャンセル(無駄に消費)させる効果を持つ。 艦艇攻撃(Naval Bombardment):  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッションBをプレイする。日本軍はL/W 二式水戦(A6M2-N)1エレメントと九七大艇(H6K4)1機(いずれも爆装)によってキスカ島沖の米軍「巡洋艦(Cruiser:1A)」に対する攻撃を実施する。  ただしこれ以前に増援「水上機による迎撃(Floatplane Interceptors)」を使用していた場合、日本軍が得られる攻撃機は爆装したL/W 零式水観(F1M)1エレメントだけとなる。 古き良きB-17(Old Seventy):  そのミッションにB-17D重爆を1機追加で参加させることができる。 艦砲射撃(Pre-Invasion Bombardment):  爆撃を行う各航空機毎にそれぞれ1枚ずつ多く爆撃結果カードを引くことができる。これは上陸支援艦隊による艦砲射撃の効果を間接的に再現している。 レーダー照準爆撃(Radar Bombing):  天候表で適用された「曇天」または「目標上空に霧」による効果を無効にできる。 帝國海軍第二機動部隊に対する哨戒/爆撃(Search for IJN Fleet):  カードを引いてランダムに決定したミッションは無視し、代わりにこのミッション4(PBYカタリナ飛行艇1機による哨戒任務:1B)をプレイする。日本軍はこれに対し通常の増援を選ぶ代わりにL/W 零戦二一型(A6M2)1エレメントを参加させる。もしPBYカタリナ飛行艇がこの哨戒任務から生還できた場合、米軍はウナラスカ島南方海上を遊弋する日本艦隊へ向けて爆撃機を出撃させることができる(任意)。  PBYカタリナ飛行艇が哨戒任務から墜落せずに帰投できたなら、直ちに一枚アクションカードを引き、その色と爆撃結果の欄を交差させて「専用索敵表」(C3I誌16号の37ページ中段参照)で結果を求める。この際、PBYカタリナ飛行艇が損傷状態面なら表の結果は左へ1シフトされる。  結果が索敵失敗(No Mission)でなければ、米軍が望むなら次の艦艇攻撃ミッションを実施できる。 目標シート:索敵結果による 攻撃側航空機:B-17E重爆(爆装)2機/低高度 B-26B中爆(雷装)2機/超低空 防御側航空機:L/W 零戦二一型(A6M2)2エレメント 往復ターン:往路9、帰路8ターン (この特別攻撃ミッションには通常の増援は投入できない) 峻厳な天候(Severe Weather)  普通天候表で決まった天候は無視し、峻厳な天候表で決め直す。なおそのミッションがアリューシャン・キャンペーンの冬季(1942年冬〜43年春)に行われるなら、判定表の横列を一段下げて効果を見ることに注意。 鴨ネギ(Sitting Duck):  相手側の開始時高度を確認してから、自軍の開始時高度を選ぶことができる。 気圧の谷(Storm Front): もしそのミッションの「任務目的表(Mission Targets)」の「機種(Aircraft)」で指定された機体が米加軍であった場合は、この増援は効果を発揮しない。 それ以外の場合は、もし日本軍が選んだ増援が「隼鷹発艦攻撃隊(Junyo Air Group)」であるなら、それをキャンセル(無駄に消費)させる効果を持つ。 米輸送駆逐艦ジリス攻撃(USS Gillis raid): カードを引いてランダムに決定したミッションは